蛙雷作


 午後3時の終業時間まで、あと少し…それでもまだ混雑している銀行の窓口で、私はお客様の応対に忙しく対応していた。
 と…その時に、私の座っているカウンターの前に一人の少女が、いたずらっぽい笑みを浮かべながら現れた。
 私は、その笑みを浮かべている少女を良く知っている…今年、5年生に進級したばかりの妹の春香であった。
「春香、あなた学校どうしたの?」
 不意に現れた春香に私は問いかける。
「今日は、学校行事の都合で午前授業だったんだ」
 ふむ…学校が午前授業だったのか…でも、なんで春香がここに来たんだろ?
 私の表情から、疑問を読み取ったのか、春香は続けて言った。
「学校の宿題でね、仕事を調べる…と言うのがあって、銀行の仕事てどんなのか見に来たんだ、それに冬香姉ちゃんがどんな仕事してるかも、興味あったしね」
 ん〜…確かに、自分も小学生だった頃に似たような宿題が出たような気がする…仕方ないか…
「邪魔にならないようにしてるのよ」
 私の言葉に春香は大きく頷くと、銀行のソファに座り込んで、手に持ったノートの何か書き始めた。
「ねえ、あの娘て…冬香の妹さん?」
 訊ねられて振り向くと、ぼ〜んとした巨大な胸が眼の前にあった…先輩の小百合さんだ。
「ええ…もう、やんちゃで小生意気で、五月蝿いだけですけど…ははは…」
「そう?可愛い娘じゃないの…私も、あんな子供ほしいわ…」
 小百合先輩は来月結婚して、寿退社することになっている…私の春は、何時巡ってくるのだろうかと、小百合先輩の大きな胸をちらりと見ながら少し悲しくなってくる…
「妹さんか…なんか羨ましいですね、私は弟しかいなから、妹に憧れちゃいます」
 そう言ってきたのは、この春に入行してきた新人の小夜子ちゃん…不況続く昨今、去年入行してきた数少ない後輩だ。
「そうかな…何なら、小夜子ちゃんの所の弟と交換する?」
 笑いながら言う私…でも、そんな気は全然ない!
 小さな頃から見守ってきた妹の春香…とても大事な私の宝物…あと何年一緒の家に暮らせるかはわからないけど、ず〜…と仲良く暮らして生きたい大事な妹…

 だから私は激しく後悔していた…何で、あの時に怒ってでも春香を帰らせなかったのかを…自分がいなければ、春香をこの様な怖い目に合わせる合わせる事が無かった筈だから…

                 弐

 定番の場所…同僚の小百合先輩と後輩の小夜子ちゃんが、連れ込まれて強姦されたカウンターの影へと、私は男に引きずりこまれた。
 これから何が起こるのか、これから何をされるのか…充分に知りえており、恐怖と嫌悪に身体を震わせていた…しかし、それでも妹を救うことが出来たという事だけが、微かな安堵であった。
 手足を戒めている縄を男は、手に持ったナイフで切断し自由にする…そして言った。
「さてと…お前さんは、自分から犯してほしいと言ったんだよな?だったら、自分で服を脱いでくれるよな?」
 男が、人質の集団の方に視線を向けながら言う…逆らえば、妹に手を出すと言う、間接的な脅しの行動である。
 私は、頷き…座ったままの姿勢で服を脱ぎ始めた…
「あほ、座ったままで脱ぐな、立って…いや、カウンターの上に上がって服を脱いで貰おうかな?」
 一瞬の強張りの後、私はカウンターの上にノロノロと上り…着ている銀行の制服を脱いでいく、人質になっている人達が自分の方を見ているのがわかる…妹も強張ったような表情で、服を脱いで行く私を見ている…見ないで…お願い…見ないで…その願いが通じたのか、妹は顔を伏せてくれた。
 上着を脱ぎ、ブラウスを脱ぎ、スカートのファスナーを下ろして腰からスカートを外す…キャミソールの肩紐を外し…ストンと、足元にキャミソールが落ちて、白い輪が作られる。
「早く全部脱ぐんだよ!」
 男の命じるままに、ブラジャーの肩紐と後ろ止めてあるホックを外す…ブラジャーが胸から外れる瞬間に、男の手がブラジャーをむしる様に取り去り、二つの形良い膨らみが、ピンク色の乳首ごと露になる。
「あっぁぁ…」
「ほらっ!次は下の方も早くしろ!脱いだら、それを俺に渡すんだぞ!」
 黒いパンストが縮こまりながら脱ぎ捨てられ、小さな塊となり立っているカウンターの下に落ちていく…残るは一枚、薄桃色のレースの着いた下着だけ…冬香は、最後に残った一枚を自らの手で脱ぎ…それを男に手渡した。
 クンクンと布切れに匂いを香ばしそうに嗅ぐ男…男はその布切れを口に頬張り、クチャクチャと咀嚼し始める、そしてカウンターの上に飛び乗ると、全裸となった冬香をカウンターの上に押し倒した。
「ひっ!」
 冬香は、すでに犯される覚悟は決めていた、しかしこのままの状態で…カウンターの上で、他の人質に見られている状態で、犯されると言う事は想像していなかった。
「いやっ!せめて下で…お願いします、妹に見せないで下さい、お願い!」
 ベッ!と咀嚼していた冬香の下着を吐き出して男は嘲る様に言う。
「文句が多いぞ、今からでも妹の奴に順番を変えてやろうか?」
 その言葉の前に冬香の抵抗は、完全に封じられてしまった。
 カウンターの上で冬香は犯されて行く…男の舌が、顔を舐め上げ唇を割って入り込んでくる…得体の知れない軟体動物の塊を想像させる感触が、口の中を蠢きながら奥へ奥へと侵入していく…息が苦しい…
「んん…ぐぅぅ…ん…」
 塞がれた唇の、微かな隙間から漏れ出す呻き声…舌が口から抜き取られ、頬に唾液の跡を残しながら首筋へと下がり、乳房へと降りていく…
「あうっ!」
 乳房を揉み上げながら、その乳房を噛む男の口…刻み込まれていく歯形と、その噛み痕から滲み出す血…乳房を舐め上げ噛み痕を残していった口が、更に下へ…下へと降りていきながら、唾液の痕を残していく…
 両腰を挿むようにしながら、その中心…黒く密集した茂みへと下が挿し込まれ、その割れ目に舌を這わせる…
「うっぁ…あっ!」
 ペチャペチャと湿り気を帯びた舌の蠢く音…持ち上げられた男の口元からは、細い唾液の糸が何本か、黒い茂みから伸びていた。
「さてと…ほらっ!尻を持ち上げて、あっちを向くんだ」
 カウンターの上で、散々に冬香の身体を弄んでいた男が立ち上げると、カウンターの向こう側…丁度、人質達が集められている方へ、冬香を向ける…全裸にされている冬香の上半身がカウンターの向こう側、同じく全裸に引き剥かれた剥き卵のような白く艶やかな尻が、男の眼前に晒される格好になる…男が、冬香の腰を掴む…そして、大きく押し広げた。
「よ〜し…今から入れてやるからな、たっぷりと男の味を楽しめよ…なんせ、早く犯されたいと自分で言ってたんだからな!」
 グイッ!と、剥き出しになって冬香の下半身…男の眼の前で大きく広げられているヴァギナに向かって、おとこのペニスが挿入される!
「ぐあぅ!」
 挿入された瞬間、冬香は耐える…声を出さぬように必死に唇を食いしばり、耐える…それが、唯一できる抵抗であるとでも言うように…
「よ〜し…きつきつの、よいマンコだぜ…ぬめぬめしてるしよ、好い具合だ…動くからな、動くから…感じろよ!」
 男が、腰を掴んだままピストン運動を始める…グジュグジュと出し入れされるペニスに、破瓜の血が絡みつきながら、ポタポタと落ちていく…冬香は初めてであった…
 男は、そんな事に頓着せずに腰を突き動かしながら、両腕を伸ばして乳房を揉む…揉みながら、荒い息を冬香に吐きかけながら言う。
「おら!気持ちいいんだろ?早く犯してほしかったんだろ?何とか言えよ、言わないと…次の時に…」
 何時の間にか零れ出し始めていた涙でくしゃくしゃになった顔で冬香は必死に…叫ぶように言う。
「気持ち…好いです…早く犯しと頂いて感謝します…だから…だから、あの娘は…お願いします…気持ち好いです!!!」
 ガクガクと背後から刺し貫かれ犯される冬香…腰を突き上げられるたびに、ガクガクと人形のように頭が動き、乱れた髪が上下する…涙でグチャグチャになった顔は、歯を食いしばりながら必死に何かに耐えている…
 やがて、背後の男が一際高く叫ぶような声を出し…果てる…前に回った男が、ズルリと抜かれたペニスを冬香の眼前に晒して言う。
「ほら、最後に綺麗に舐めてくれよな…丁寧にな」
 突付けられたペニス…冬香は、それを綺麗に舐め取る…そして、ようやく冬香に対する凌辱は終わりを告げた…

                    参

 人質の列へと戻される冬香…奇妙な事に、今までの女達のように無造作に戻されたわけではない、先に犯されていまだにぐったりとしている女達と一緒にされて、手足や身体を念入りに縛り付けられたのだ…身動きが出来ないように、その上で猿轡まで噛ませられ、声を出すことも封じられてしまった…その様に縛り付けたのは、四番目に女を犯す権利を持っていた男である。
『見逃してやれ…』
 と言って、春香を助けた男でもある…
 その男が、戻された冬香を念入りに縛り上げた後で、自分が犯す女を選び出した…
 選び出した女は…春香であった。
「やだぁぁーーー!!放して!変態!スケベ!やぁぁーーー!!」
 再び人質の中から連れ出された春香、引き出された時点で、服の中に手を差し込まれ小さな胸を揉まれている…もう片方の手は、ミニスカートの中に差し込まれて蠢いている…それを見た冬香が叫ぶが、猿轡を噛ませられており、低いくぐもった呻き声しか出せないでいる。
「やめてください!なんで!春香の代わりに私が、犯されたんです!なんで!」
 多分…その様な事を叫んでいるのであろう、呻き声を張り上げながら、必死に縛られている縄を解こうともがく冬香…しかし、入念に縛り上げられた縄は、びくともしない…
 ヒョイ…と暴れる春香を担ぎ上げた男、先程は春香を見逃してやれと言った男が笑いながら言う。
「いや〜、実は俺…最初から春香ちゃんを狙っていたんだよ、でも順番で先に選ばれてしまって…このままじゃ、春香ちゃんを犯せないかと思ったら、あんたのあれだ…ちょいと利用させて貰ったよ、わざわざありがとうな…ははは…」
「誰か助けてよぉぉーー!やだぁぁ!お姉ちゃん!お姉ちゃん!たすけてぇぇーーー!!」
 ジタバタと泣き叫びながら暴れる春香を担ぎ上げた男が、カウンターの影にへと消えていく…
「やだぁぁ!お姉ちゃん!助けて!やだぁぁーーー!!」
 カウンターの影から春香の悲痛な悲鳴が聞こえてくる…その声は、今までに犯された娘達の中でも、一番悲痛な叫び声なのかもしれない…

                                   続く







☆ 柊 冬香(ひいらぎ ふゆか)
 162cm/50kg/B型/バスト84cm/ウェスト55cm/ヒップ84cm
 入行二年目の女性銀行員
 美人ではあるが、大人しく目立たない…しかし、落ち着いた雰囲気が周囲を和ませ、安心感を与える、銀行内はもとより周囲の評判は非常に良い娘である。
 母親を数年前になくしており、一回りも年下の妹の世話をしながら大学を卒業して、難関であった海猿銀行に入行し、そつなく仕事をこなしている。
 そのせいか、恋人だとかBFだとか、男性に縁が乏しくてもうすぐ結婚をする小百合先輩を羨ましく思い、後輩の小夜子から恋愛の相談を受けてうろたえてたりしている。