KAZU作


第2部 果てしない性宴


第5章

 日が暮れてもう随分時間がたつ。
 簡素な住宅街のこの辺りは人通りも疎らである。
 時折,強く吹く風に驚いてか,どこかで飼い犬の吠える声が聞こえてくる。
 “西町児童公園”というくすけた表示板が,街灯の明かりに照らし出されている。
 夏の間に生い茂った雑草も,今では枯れてしまっている。
 この辺りの子ども達の憩いの公園と呼べるような場所ではないらしい。
 そこに仕事帰りであろう,スーツを着た中年男性が通りかかった。
 男は少し肩をすぼめるようにして公園の入り口に入ってきた。
 公園の公衆便所で用を足すつもりだったのだろう。
 しかし,突然入り口の陰から呼び止める声がした。
「おい,オッサン!」
 男は驚いて声のする方を見てギョッとした。
 呼び止めた主は,見るからに柄の悪そうな若者だった。
 髪の毛は全体に白っぽく,しゃがみ込んだまま男を上目遣いに睨んでいる。
「ションベンならよそでしな。ここは壊れてて使えないぜ。」
「うっ・・・・・そ・・そうなの・・・・じゃぁ仕方ないなぁ。」
 男は威圧されたようにきびすを返して入り口から立ち去った。
(ちぇっ,ワルガキの溜まり場かぁ・・・・どうせシンナーか麻薬でもやってんだろ・・・この辺りもガラが悪くなってきたもんだ。)
 男は心の中でそうぼやいた。
 入り口に止めてあった数台のバイクから,何人かの仲間がいることが分かっていた。
 おそらくよからぬことをしていることは想像がつく。
 しかし,男はそれを突き止める気などさらさら無かった。
(へたに正義感なんか出したって,馬鹿を見るのはこっちだ。)
 多くの人々がそうであるように,この男もまた咄嗟に災いが自分に降りかかってくるのを恐れたのである。
(あんなのに関わらないのが一番だ・・・・)
 男はそう呟くと,くたびれた背広の襟を立てるようにして家路に向かった。
 もちろん,彼が背にした公園の便所の中で,一人の少女が男達に酷たらしい目に遭わされていることなど知る由もなかった。
 また,もし知ったとしても,男のとった行動は変わらなかったのかもしれない・・・・・。
 風が木々の枝を揺らし,木の葉が数枚吹き飛ばされた。


 公衆便所の冷たいタイルの床の上で,浅○ 南は身体を横たえていた。
 白く形の良い乳房も,薄い性毛に覆われた股間も剥き出しにされたままで・・・・・。
 既に,最初の男に彼女の純潔は奪われ,それを証明するかのように膣の亀裂からは,真っ赤な鮮血が入り混ざった白濁液がドロドロと溢れ出していた。
(・・・ごめんね・・・・・タッちゃん・・・・・)
 南の目から大粒の涙がポロポロと零れた。
 いつかは達也と結ばれる・・・・・それが南の夢だった。
 いつしか大好きな達也に優しく抱かれて,身も心も開いて二人の肉体が一つになる・・・・・そんな甘美な夢を抱いていた。
 しかし,南の夢は見知らぬ男によって無惨に引き裂かれた。
(南は・・・・南はもう・・・・・・)
 数人で押さえつけられ,強引に衣服を剥がされ,唇や乳房やアソコまでも蹂躙される屈辱を味わわされた。
 そして,股を開かされ強引にぺニスで貫かれた。
 激しく突きまくられ,お腹を抉られるような激痛と,その果てに男の汚れた体液が南の体内に放出された時のおぞましい感触が,まだはっきりと残っている。
(夢で・・・・・・・あってほしい・・・)
 自身の女性器から滴る男の体液が,股間を伝わって落ちる感覚が,南に身体を汚された絶望的な事実を余計に自覚させた。
 その刹那,南は数ヶ月前のことを思い出した。
 それは関東大会を間近に控えたある日,部室で着替えているときのことだった。

「いやいや,相変わらずいいプロポーションだこと。」
 下着姿の南は後ろを振り返った。
 部室のドアにもたれるようにして,いつの間に入ってきたのか,清水文子が立っていた。
「な・・・何よぉ・・・・・」
 南は,ニヤニヤしながら彼女の半裸身を眺めている文子に言った。
 同級生の文子は,南を新体操に誘った張本人でもある。
 昨年,大会前に急病の選手の代役を頼んだのは彼女であった。
「ホント・・女の目から見ても・・・」
 彼女は南の方に近づいてきた。
「魅力的よねぇ・・・・羨ましいわぁ・・」
「ば・・ばか・・・・そんな趣味ありませんからね!」
 南は急いで練習着を身に着けた。
 白いブラジャーに包まれた形の良い胸は,体操シャツで隠された。
 その裾からは,スラッとしたカモシカのような脚が伸びている。
「私だってそんな趣味はないけどさぁ・・・・興味あるのよね・・・・一体,どんな男がこの身体を最初に・・・って思うと・・・。」
 文子は,南の肢体を眺めた。
「やぁね,もう・・・・それはきっと世界一の幸せ者だわ。」
 南は屈んでハーフパンツに足を通すと,そのままスルリと下半身を包んだ。
「うふふ・・・・野球部の誰かサンかしら?世界一の幸せ者は・・・・」
「そ・・そんなんじゃないわ・・・・タッちゃんとは・・・・・」
 南は少し赤くなった。
「ただの幼なじみ・・・・・誰があんな根性無しに女の子の大事な貞操をくれてやるもんですか。」
「へぇ〜,そうなの?そんな風には見えないけどなぁ・・・・・じゃぁさぁ,新田君はどう?須見工の新田君・・・・女子の憧れの的よ。この間も,バイクで送ってもらったそうじゃないの・・・・ええ?」
「う〜ん・・・・・」
 南は本気で考える振りをした。
「そうね,新田君ならいいかも・・・・・」
「ええっ!?こりゃ爆弾発言だわ!!」
 文子は,南の意外な答えに声を上げて驚いた。
「ば・・・ばかね!・・・・冗談に決まってるでしょ!結婚するまではちゃんと守んなきゃ・・・・」
「なぁ〜んだ,冗談か・・・・大スクープかと思ったのにぃ・・・・でも,南って以外と古風なのね。今時結婚するまでバージンで通す子なんていないよ。」
「いいの,私は私なんだから。」
「でも,南はそのつもりでも,周りの男どもはそうは見てないよ。」
「どういう意味よ?」
 南は,怪訝そうな顔で文子を見た。
「この間,放課後に3年生の教室の前通りかかったんだけど,中で3〜4人の男子が・・・・・ほら,南が載っけられたいやらしい雑誌・・・・ニヤニヤしながら見てたんだよ。」
「それで?」
「それで・・・・すっごくスケベなこと話してた。」
「・・・・何て?」
「やだぁ!そんなの私の口から言えるはずないでしょ・・・・」
 文子は顔を赤らめた。
「だからさぁ,いくら南が純真な気持ちでいたってスケベなことしか考えてない男がいっぱいいるんだから。」
「・・・・・・」
「夜,暗い夜道を一人で歩いてたりしたら,いきなり暗闇に引きずり込まれてアレー!!なんて事に・・・・・抵抗も空しく,浅○ 南はオオカミの餌食となって・・・・・」
「こらっ!!勝手に変な想像するんじゃない!」
 南は文子の頭を軽く小突いた。
 しかし,一瞬南は文子の言った状況を想像してみた。
 レイプ・・・・男に無理矢理犯される・・・・女である以上,そのような理不尽な暴力から南も全く無縁ではあり得ない。
 南は身震いして自身の想像を打ち消した。
「馬鹿なこと言ってないで,さあ練習よ!」
「へ〜い!」
 着替えを済ませた文子と一緒に,南は部室を後にした。
(もし,そんなことになったら・・・・・死んじゃうわ・・・・きっと。)

 南の脳裏に,その時の文子との会話が思い出された。
 想像することも忌まわしい出来事が,今,現実に彼女の身に起こってしまったのだ。
 “死”という言葉が南の頭を過ぎった。
 しかし,南には自ら“死”を選択する時さえ与えられなかった。
 何故なら,彼女に対する陵辱は,今始まったばかりだったからである。
「くへへぇ!もう堪んねぇや!次は俺だっ!!」
 さっきまで南の腕を押さえつけていたスキンヘッドの男が名乗りを上げ,悲嘆にくれる南の上に襲いかかった。
「いやっ!いやぁぁぁ!!・・・・」
 再び辱めを受けなければならないことを悟り,南は身体を強ばらせて男を拒んだ。
 例えそれが無意味な抵抗だとしても,気力を振り絞って逃れようとした。
 スキンヘッドの男が2番目に南を犯すことを他の男達は黙認している所を見ると,このメンバーの中ではナンバー2の存在なのであろう。
「ヒャーハッハ!こりゃ堪んねぇオッパイだぜ!」
 男は南の乳房を鷲掴みにして揉みしだいた。
 目の前で処女喪失場面を見せつけられていただけに,興奮しきった男の揉み方は荒々しかった。
「あっ!・・・ああっ!痛っ!!」
 南は呻き声を上げた。
 形の整った南の乳房も,男の掌の中でグニュグニュと変形させられた。
 やがて男は乳首にしゃぶりついてきた。
 ヌメッとした感触は快感などではなく,全身に悪寒が走った。
「くっ・・・・・うくぅぅ!!」
「へへへぇ,いい声出すじゃねぇか・・・・・」
 スキンヘッドの男は,南の顔に口を近づけてきた。
「やっ!・・・・やぁっ!!」
 南は,顔を背けるようにして逃れようとしたが,男はいたぶるように口の先を尖らせて南の顔に接吻した。
「へへへ・・・・チュウさせてくれよ・・・・南ちゃ〜ん。」
 男は下をベロベロさせて,頬と言わず,鼻と言わず,南の顔を舐めていった。
 男の吐く息は,嘔吐しそうな程臭かった。
「へっへ・・・・そんじゃ,そろそろ・・・」
 男は,南に覆い被さったまま,ジーンズのベルトを外してジッパーを下ろした。
 片手でジーンズとパンツをズリ下ろすと,上半身裸になり南にその重たい体を重ね抱きついた。
「いい心地だぜ・・・・・へへへ,ホントいい女だなぁ。」
 ギンギンに勃起したペニスが,南の下腹部に擦り付けられる。
「いやっ!・・・・もうやめてぇぇ!!」
 南はネクタイで縛られた両手で男を突き放そうとした。
 そして身体を横に向け,膝を抱えるように身を屈めた。
 上体を起こして仰向けにさせようとする男の目に,南の程良く肉付いて引き締まった尻が飛び込んできた。
 尻の谷間からは,愛らしいぷっくりとした女性器が桜色に染まって覗いている。
 男はゴクリと生唾を飲み込んだ。
「へっへっへ・・・・そうかい。前は嫌なのか・・・・・・」
 男は南を俯せの格好にさせると,後ろから抱えるようにして持ち上げた。
 そして腰をグッと引き寄せて,南の剥き出しの尻を突き出させた。
「やっ・・・やぁぁぁ!!・・・やめてぇぇ!!」
 南は必死で足をバタ着かせたが,男にねじ伏せられるようにして四つん這いにさせられた。
「ひひひぃー!堪んねぇなぁこのケツ!!・・・後ろからブチ込んで突きまくってやるぜ!ひゃーはっは!!」
 男は片手で南の背中を押さえつけ,もう片方の手で勃起したペニスを握った。
 そしてまだ鮮血の滲む南の膣口に太い亀頭部を押しつけた。
「そりゃ!喰らえっ!!」
 ズブーッ!!!
「ああっ!!・・・・・・・あぐっ!!!」
 男は一気に南を貫いた。
 最初はあれ程ペニスの侵入を拒んだ膣も,前の男の精液が潤滑油の役割をしてペニスの通りを良くしているのであろう。
 膣道は再び押し広げられ肉壁がひしめいた。
 南は身体を硬直させて仰け反った。
 男は容赦なくペニスを根本まで挿入させた。
「はぐぅぅ!!・・・・・あっ・・・あっ・・・あっ・・・」
 南は口を空け目を見開き,白目を剥いた。
 股座から鉄杭を射し込まれたような激痛に,気を失いそうになった。
 初めに犯されたときよりも,まだ奥深くまで貫かれている。
 おそらく体位のせいだろうが,ついさっきまで処女だった南にとって,それは拷問に等しかった。
「うくっ!!・・・・こ・・こりゃ凄ぇや!・・・・チ・・チ○ポが千切れそうだ!」男は腰をゆっくりとピストンしながら歓声を上げた。
 ヌプッ・・・・・ヌプッ・・・・・・ヌプッ・・・・
 黒々とした太いペニスが,南の膣口にハメ込まれたかと思うと,またその姿を現した。
 前の男に仕込まれた精液が,ペニスの圧力に押し出されるようにして膣口から滴り落ちる。
 充血した小陰唇が,ペニスにまとわりついて出入りを繰り返していた。
「は・・・はうっ!・・・うっ・・・うっ・・・・ああっ!!」
 南は屈辱と羞恥にまみれながらも,耐えるしかなかった。
 涙が後から後から溢れ出てきた。
 幼い頃から,南は人より何をしても秀でていた。
 学業においても運動においても,またその容姿さえも抜き出た存在であった。
 それを鼻にかけるようなこともなく,誰に対しても優しい心根の持ち主だったので,彼女を嫌う者は異性にも同性にもいなかった。
 幼なじみの和也や達也の名アシストとしての彼女が新体操を始めてからは,南自身の思いとは別に,周りが彼女をスターに押し上げていった。
 華やかな舞台で,妖精のように可憐でしなやかに舞う南に,誰しもが目を奪われ吐息をついたであろう。
 しかし,今の南の肉体は,夢を奏でる存在ではなく,愛を叶える存在でもなかった。
 剥き出しにされた裸身のまま地べたに這い蹲らされ,男の前に惨めに尻を突き出して性を蹂躙されているのである。
 同姓にさえ羨まれるほどのポロポーションも,今は男達の性欲をかき立てて欲しいままに弄ばれるだけであった。

「はうっ!・・・・はうっ!・・・・・あっ・・・・・ああっ!!」
 ズプッ!・・・・ズプッ!・・・・ズプッ!
「はぁ・・・・はぁ・・・・・はぁ・・・・・」
 男は南の尻を両手でグイッと掴んで,次第に激しく突いていった。
 ズポッ!・・ズプッ!・・・ズブッ!!
「あああっ!!・・・・・あっ!・・あっ!・・・・あうっ!!」
 お腹の中を抉られ続け,南は首を振って藻掻いた。
「へっへっへ・・・ほら!もっと突いてやれよ!ひぃーひっひ!!」
 南の処女を奪った男が,煙草を吹かしながら横から冷やかした。
「は・・早く交代して下さいよ!もう漏れそうっすよぉ!!」
 順番を待っている男がスキンヘッドの男を急かせた。
「うっせぇなぁ!今いいときなんだ!チ○ポの先にサビオでも張って待ってろ!」
 スキンヘッドの男は,ピストンを中断して南のシャツを捲り上げた。
 そして背中に頬ずりしながら両手で乳房を揉んだ。
 中指の先で乳首を転がしながらグニュグニュともみ上げた。
「へへへ・・・やっぱいい身体してるぜ・・・・へへ・・・・夢みてぇだぜ・・・・おめぇとやれるなんてよぉ。」
 男は暫くすると,再び腰を動かし始めた。
 ズプッ!・・・ズプッ!・・・ズプッ!
「うっ!・・・・ああっ!・・あっ!・・あっ!」
 南の喘ぐ声が室内に響いた。
「くぅぅぅっ!!堪んねぇ・・・・堪んねぇぇ!!」
 男は絶叫しながら南のハメ心地に酔いしれた。
 ズボッ!・・ズボッ!・・ズボッ!・・ズボッ!
 男の腰の動きがだんだん速く激しくなってくる。
「あっ!・・あっ!・・あっ!・・あっ!」
 南は頭を振って藻掻き苦しんだ。
(はぐぅぅ!・・・・た・・・助けてぇ・・・うぐっ!・・・タッちゃん!・・・・み・・・南・・・・ボロボロにされちゃうよぉぉ!!)
 男に犯されながら,南は心の中で達也の名前を呼んだ。
 助けを求めた。
 パシッ!・・パシッ!・・パシッ!・・パシッ!
 男の下腹部が,南の尻を打ち据え激しい音を立てた。
 南の尻の肉がぷるぷると波打ち,男の激しい責めに身体を大きく前後に揺すぶられた。
 それに合わせて乳房もプルンプルンと激しく揺れた。
 パン!パン!パン!パン!パン!・・・・・
「ひ・・・・ひぃぃぃぃぃーっ!!!」
 狂ったような男のピストンに,南は堪らず悲鳴を上げた。
 パン!パン!パン!パン!・・・・・・・・パシッ!!!
「ううっ・・・・・・・・・・くっ・・・・」
 男は体を仰け反らせ天井を睨んだ。
 ドッピューッ!・・・・・・・・・ドク・・ドクッ
 スキンヘッドの男は,南の一番深い部分で思い切り精液をぶちまけた。
「・・・・・やぁ・・・・・いやぁぁぁぁ!!」


第6章

「今年の夏は,惜しかったね。」
 “南風”のマスターは,パイプをくわえたままスポーツ紙を開いてそう言った。
「惜しいったって,地区大会4位じゃぁな・・・・・南なんかインターハイで4位なんだから・・・・・」
 達也の珈琲カップはすでに空っぽになっていて,カウンターからテーブルに移り,テレビゲームをしていた。
「でも,大したもんだよ。何と言ってもナンバーワンピッチャーに投げ勝ったんだから・・・・・」
「でも,勢南も新田の須見工にあっさり負けたでしょ・・・・・」
「ははは・・・・・勝負は時の運さ・・・・」
 マスターは軽く笑った。
「で・・・・・その甲子園4ホーマーの怪物くんは良く来るの?」
「ん?」
 マスターは新聞を閉じて,達也の方を見た。
「新田君?・・・・・・・そうでもないよ。勢南の西村君の方は良く来るけど・・・」
「あの野郎・・・・・・」
「南も迷惑してるみたいなんだけどね・・・・・・ふふふ。」
 達也はふと店の壁に掛けてある時計を見た。
 長針が真下を指そうとしている。
「南・・・・・・遅いな・・・・・」
 練習は遅くとも7時には終わるはずである。
 それからゆっくり帰ったとしても8時過ぎには帰り着かなくてはいけない。
 達也は胸騒ぎがした。
「帰りにみんなでラーメンでも食べてるんじゃないの?」
 マスターは落ち着いた声で言った。
「新体操部が?・・・・・・う〜ん,レオタードとラーメンはちょっとミスマッチだなぁ・・・」
「ははは・・・・別にレオタード着てラーメン食べに行くわけじゃないでしょ。・・・・大丈夫だよ,南は・・・・・心配かい?」
 マスターは微笑んで達也を見つめた。
「まあ,南はしっかりしてるからなぁ・・・・・・でも・・・女の子だし・・」
 達也は心配そうに外を眺めた。
 外はすでに真っ暗であった。
「これくらいの時間に帰ったことも何度かあったよ・・・・・もうじき帰ってくるよ。『心配した?』とか言ってね。」
 しかし,そのような明るい南の笑顔を見ることは二度とできないであろう。
 不幸にも達也の胸騒ぎは的中し,その頃南はケダモノ達の餌食となって,清純な肉体の全てを貪られていたのだから・・・・・・・。


「はぁ・・・はぁ・・・・はぁ・・・・」
 スキンヘッドの男は,肩で息をしながら俯せの南を見下ろしていた。
「はぁ・・・やっぱ・・・・違うぜ・・・・味が全然・・・・・」
 満足そうにそう言うと,男はズボンのジッパーを上げてベルトを締めた。
「つ・・次は,俺だぜ!もう待ちきれないぜ!」
 茶髪の男がぐったりした南に襲いかかろうとしたとき,トイレの入り口から乱入してきた者がいた。
 彼らは恐ろしい形相で乱入者振り返った。
「おい!ひでぇじゃねぇかよ!俺だけ仲間外れたぁよぉ!」
 乱入者は,彼らの仲間のタカであった。
 一瞬の緊迫した空気が和らいだ。
「何だ,おめぇ来たのかよ・・・・・ヒロ!このおしゃべり野郎!」
 長髪の男に詰られ,ヒロは申し訳なさそうに鶏冠頭を掻いた。
「す・・・すんません・・・・だってタカさんが,ビデオどうするのかってしつこく聞くもんすから・・・・・。」
 彼は,長髪の男に命じられてタカの所へビデオカメラを借りに行っていた。
 最初に南のスカートの中をまさぐった男である。
「ちっ!・・・・しゃぁねぇな・・・・南ちゃんよ,後ろの穴くれぇ恋人にとっておいてやろうと思ってたんだが,そうもいかなくなったぜ。」
 南は呆然とうつ伏せたまま,それには答えなかった。
 男の言った意味が分からなかったのかもしれない。
「浅○ 南とは,おめぇらも大それたことするもんだぜ。」
 タカはゆっくりと南の方へ歩み寄ってきた。
 190センチはありそうな巨体を左右に揺さぶりながら歩くさまは,威圧感たっぷりであった。
 今にも南に襲いかかろうとしていた茶髪の男も,その欲望を中断せざるを得なかった。
「あ〜あ・・・・もう犯っちまったのか・・・・・・後ろはまだだろうな?」
 タカは長髪の男に尋ねた。
「これだ,おめえが来ると急に下品になっちまうんだ。ロマンってもんがねぇんだ。・・・・・そんなトコ,誰も突っ込みゃしねぇよ。」
「へへへ・・・そりゃ有りがてぇ。」
 そう言うと,タカは南に近づいていった。
「ちょ・・・ちょっと!タカさん!つ・・・次は俺っすよ!」
 順番を飛ばされ,茶髪の男がタカに食いついた。
 それを聞くと,タカはギロッと男を睨み付けた。
 角刈りで剃りの入った顔は震えるほど恐ろしかった。
「何だと・・・・おい!コーイチ!てめぇがやるの待ってろってか!」
「い・・・いえ・・・・そうじゃねぇけど・・・・・」
「コーイチ,タカに譲ってやれ。」
 長髪の男にそう言われ,コーイチという茶髪の男も諦めるしかなかった。
「へへへ・・・・すまねぇな。」
 タカはニヤッとして俯せの南を抱き起こした。
 涙で霞んだ南の眼に,不気味な笑みを浮かべたタカの顔が映った。
「ひぃっ!!」
 南は息を飲んだ。
 見るからに異常そうなその男は,男達の中でも一番危なそうな男であった。
 細い目をさらに細めた笑顔が,余計に薄気味悪さを感じさせる。
 この男にも陵辱を受けるのかと思うと,南は我が身の不幸さを呪った。
「へへへ・・・初めまして南ちゃん。写真よりずっと綺麗だねぇ・・・くくく。」
 南は身の毛がよだった。
 タカは,南の体に舐めるような視線を走らせた。
 歯形やキスマークを着けられた乳房は,揉みクシャにされながらもまだ張りを失ってなかった。
 腰からヒップにかけてのなだらかな曲線は,写真で見たレオタード姿を彷彿させた。
 薄い性毛の下からは,スキンヘッドの男のモノであろう精液が生々しく滴りながら太腿を伝わっていた。
「ふふふ・・・・随分酷い目にあったね。こいつら乱暴だからねぇ。」
 タカは猫なで声を出しながら,南をあぐらの上に座らせた。
「女の子には優しくしないとね・・・・特に,こんな美人にはネェ・・・・」
 タカの手がゆっくりと南の乳房を揉んでいった。
「へっ!よく言うぜ・・・・変態ゴリラがよぅ・・・・」
 長髪の男が悪態をついた。
 しかし南にしてみれば,それまで受けていた肉体を苛まれるような乱暴な扱いとは違い,優しく愛撫されることで体を強ばらせた緊張感が緩みそうになった。
 タカは,南のピンクの乳首を口に含み舌で転がした。
「ううぅ・・・・・ああっ・・・・・・」
 南はその刺激に思わず声を漏らした。
 それは拒絶と言うよりむしろ恭順に近かった。
 彼女は危うくタカに身を委ねそうになった。
 人は苦しみのどん底にあっては,ほんのちょっとした事でも喜びに感じることがある。
 今の南もそんな気持ちだったのだろう。
 もちろんこの後,彼女を待ち受けている
 想像を絶する行為など考えもしなかった。 
「素敵なオッパイだねぇ・・・・あのレオタードの下にはこんな体が隠れてたんだぁ・・・・・・くっくっく。」
 タカは南の乳首をくわえたまま両手を後ろに回し,すべすべした背中を撫で下ろしていった。
 南はゾクッとする感触を,自分でどう受け止めて良いか迷っていた。
 タカの手は南のプリッとした尻を撫で回した。
「ふふ・・・・・まったく南ちゃんの身体って素晴らしいねぇ・・・・・俺の理想にぴったりだ・・・・じゃ,今度は俺のを可愛がってよ。」
 タカは立ち上がりながら南を跪かせた。
 そしてスウェットパンツを一気にズリ下ろして,南の目の前に剥き出しの下半身を突き出した。
「ううっ!!・・・・・」
 南は驚いて顔を背けた。
「へっへぇ・・・・南ちゃん,俺のチ○ポしゃぶってよ。」
 タカは露出させたペニスを南の顔に近づけた。
「い・・・いやっ!・・・・・」
「そんなこと言わないでさぁ・・・・・頼むよ。」
「いやです!・・・・そ・・そんな事・・・・・」
 南は首を激しく振って拒絶した。
 次の瞬間,南は恐ろしい力で頭を掴まれ,グイッと顔を持ち上げられた。
 そこには豹変した形相のタカが南を睨み付けていた。
「おいっ!やだの何だのって我が儘言える身じゃねぇだろ!ああーん?」
 南の身体に戦慄が走った。
 逆らえば何をされるかわからないような,いい知れない恐怖に包まれた。
 すでに二人の男から陵辱を受けて汚されている南が,従順な奴隷となるには充分な恐怖であった。
(もう・・守るものは・・・・・・何もない・・・・)
 2〜3滴の涙が零れると,南はその薄い唇を僅かに開いて目の前にぶら下がったペニスの先っぽに近づけた。
 黒々とした陰毛の中から巨大な芋虫のような男根が垂れていた。
 まだ勃起していないペニスは,小学生の頃いつもお風呂で見ていた父親のそれと同じであった。
 しかし様子や形状は同じでも,南に対する存在意義はまったく異なっていた。
 南の震える唇が,タカのペニスの先に触れた。
 異臭が鼻を突き,南は顔をしかめた。
「おいっ!ビデオ回せ!」
 タカが言うと,ビデオを持っていたヒロがカメラレンズを南の顔の方に向け,ファインダーを覗き込んだ。
 四角い画面の中で,南の顔がアップになる。
 諦めにも似た悲しげな表情はゾクッとするほど美しかった。
 南の唇がタカのペニスに触れる。ペニスがピクピクッと蠢いた。
「舌を使うんだよぉ!・・・・・ペロペロ舐めな。」
 タカがそう命令すると,南はまるで下女のように従い,ペニスの亀頭部をペロペロと舌で舐め始めた。
「くくく・・・・そうだ・・・・いいぞ・・・・・うっ!」
 南の口で愛撫されたタカのペニスは,みるみる膨らみ逞しくなってきた。
「よしっ!今度はくわえろ!・・・くわえてしゃぶるんだ。」

 南の口にペニスが押し込まれた。
「ふぐっ!!・・・・・ううっ!!」
 南は吐きそうになりながらも,このはしたない行為を続けさせられた。
 南の口の中でタカのペニスはぐんぐん勃起してきた。
 ヒロはその様子をビデオに撮りながら,体中の血が逆流するほど興奮してきた。
 そして,最初にツヨシが押し倒したとき見張りのマサルと二人で南のスカートを捲ったときのことを思い出した。
 ムチッとした太腿と白いパンツ・・・・・それを二人で争うようにして貪った。
 その後はパシリにされたためどうなったかわからないが,最初はツヨシにやられたのだろう。
 スキンヘッドのアキラもやったのか?不満そうに眺めているコーイチはまだなのだろう。
 あれだけ抵抗していたのに,今は従順にタカのペニスを舐めている。
 そのギャップが余計にヒロの欲望をかき立てた。
(まぁ,どうせ俺とマサルは一番最後だからな・・・・・)


「へへへ・・・・夢みてぇだぜ・・・新体操のスーパーアイドルにしゃぶってもらってるなんてよぉ。」
 タカはそう言いながら,次第に激しく南の口に押し込んでいった。
 南の頭を掴んで,激しく揺さぶった。
「うぐっ!うぐっ!うぐぅぅぅっ!!」
 すでに完全に勃起したタカのペニスは,南の喉の奥まで突き入れられた。
 何度も嘔吐しそうになりながらも南は必死で耐えた。
 タカのペニスは南の唾液でべとべとになっていた。
「うくぅ!・・・・ううっ!・・・・おっと,ここで出しちゃ勿体ねぇ・・・へへへ,サンキュー!南ちゃん。お陰でビンビンに立ったし,チ○ポの湿り具合も良くなったぜ。」
 タカは南の口からペニスを出した。
 黒々とそそり立ったペニスの先が糸を引くようにゆっくりと離れ,ヌメッとした液が垂れ下がった。
 南は屈辱的な奉仕から解放され,ガクッとしゃがみ込んだ。
「お疲れの所悪いんだけどさぁ,これからがお仕事の本番だよ。・・・・・へっへへ,たっぷり味わわせてもらっちゃうよ,南ちゃん。」
 タカはそう言うと,グッタリした南を押し倒し両足を大きく開かせた。
 またもや海老責めの格好にさせられた。
 ヒロが近づいてきて丸出しの股間を撮している。
 南は唇を噛みしめて,またしても膣を貫かれセックスされることを覚悟した。
 タカはペニスを握って南の股座へ腰を落とした。
 そして,その先端を股の間に近づけた。
 しかしその行き先は散々はめ込まれた膣の穴ではなく,更に下に位置する菊の花びらのような小さな穴だった。
「・・・・うっ!!・・・そ・・そこは?!」
 南は目を見開いて思わず叫んだ。
(ち・・ちがう!そ・・そこは・・・・)
 肛門!!・・・・・・性行為とはまったく関係のない場所のはずだった。
 排泄専門の穴であるし,汚物を排出しても異物を挿入する場所ではなかった。
 しかしタカはゾッとするような笑みを浮かべたまま,南の肛門にペニスを押しつけてきた。

「くくく・・・・俺はこっちの方がいいんだ。オマ○コにゃ興味ねぇんだ。」

 それが間違いではないと知って南は愕然とした。
(そ・・そんなっ!・・・・うそっ!!)
 それはあまりにも恥ずかしい行為だった。
 もちろんレイプされること自体,最大の屈辱であり地獄の苦しみなのだが,それでも性器を犯されるのなら最低オンナとしての存在は保たれる。
「レイプされたオンナ」としてであっても・・・・・しかし,肛門までも虐待されればそれすら失ってしまう。
 メリメリッ!
 音を立てるようにして南の肛門が広げられていく。
「ふぐっ!・・・・・・・あっ!・・あっ!」
「へっへぇ・・・・この瞬間が堪んねぇんだぁ!!」
 タカは一人悦に入りながら強引にペニスを押し込んでいった。
「うっ!・・いやぁ・・・・やめてぇ・・・・・」
 南は目を固く閉じて羞恥にまみれた。
 やがて亀頭部の大きさまで肛門が押し広げられると,その内部へ肉棒が侵入し始めた。
 ズニュッ!・・・・ズニュッ!・・・・ニュルッ!!
「あっ・・・あっ・・・・・・んんっ!」
 処女を奪われる時ほどの激痛は無かったが,全身に鳥肌が立つような気持ち悪さが南を襲った。
 それに何よりも,お尻の穴にペニスを突っ込まれるという異常な暴行に,南の恥じらいの心はズタズタに引き裂かれていった。
「くぅぅっ!・・・・南だ・・・・浅○ 南だぜ・・・・・へっへっへ・・・よく締まりやがるぜぇ!おいっ!もっとアップで撮れよ!」
 タカは獰猛な野獣のように南を犯しながら,ヒロに命令した。
 ヒロも言われたとおりにその結合部をドアップで撮影した。
 丸見えの女性器の下に広がるピンクの谷間・・・・・そこにズッポリとタカのペニスが突き立てられていた。
 ニュプッ・・・・・ニュプッ・・・・・ニュポッ
 一定のリズムでペニスの出入りが繰り返された。
 タカは口元からよだれを垂らし惚けたような顔でピストンを続けていた。
「ちっ!・・・・・フェラまではいいがよ・・・・・いきなりこれじゃオ下劣ビデオになっちまうぜ・・・・ったく・・・・折角の被写体が台無しだぜ。」
 ツヨシは愚痴ったが,グループのリーダー格の彼も,タカには一目置いているため,格下のようには扱えなかった。
 他の不良グループと喧嘩の時などは,タカは一番頼りになる存在なのだが,こうして女をレイプするときには彼の趣味は他の者達には理解しかねていた。
 ジュプ・・ジュプ・・ジュプ・・ジュプ・・・
 小気味よいリズムに合わせて南の身体も小刻みに振動する。
 苦しげに歪んだ顔が次第に和らいできた。
 痛みは無かった。
 おぞましい気色悪さも薄らいできた。
(私・・・・・私・・・・何?・・・・どうなってるの?)
 自分で自分に問いかけながら,南は頭の中が真っ白になっていった。
 南の中で何かが崩れていくのを感じた。


「はぁ・・・はぁ・・・・はぁ・・・・・くぅっ!そろそろフィニッシュにするか。後がつかえてっからな。」
 タカの腰の動きが速くなっていった。
 ジュプッ!ジュプッ!ジュプッ!ジュプッ!
 ブシュ!ブシュ!ブシュ!ブシュ!・・・・・・
 巨体を激しく揺すぶって,タカは南の肛門を突きまくった。
 波打つ南のお腹に,タカのヨダレがポタポタ落ちてくる。
 南は人形のような表情のまま口をぽかんと開いて,タカのなすがままにされている。
「うくっ!!!・・・・・・」
 やがてタカも絶頂を迎え大きな頭を仰け反らせた。
「う・・う・・うぉぉぉぉっ!!」
 獣のような雄叫びを上げると,タカは南の直腸の中に思い切り体液をぶちまけた。
 ドビューッ!!!・・・・ビュッ!・・・・・・ビュッ!
 南に被さるようにして肩で息をした。
「はぁ,はぁ,はぁ,はぁ,・・・・」
 ゆっくり巨体を起こして,萎えたペニスを引き抜いた。
 ニュポッ・・・・・
「はぁ,はぁ・・・・へっ・・・へへ・・・最高のケツだったぜ・・・・・お土産まで貰っちまったぜ・・・・」
 タカは自分のペニスの周りに付いた褐色の固形物を眺めながらそう言った。
「今度こそ俺だ!」
 待ちきれないように茶髪のコーイチが南に飛びかかろうとした。
「待ちなっ!」
 タカはそれを制止した。
「な・・・何すかぁ!タカさん!!」
 コーイチはタカに食ってかかった。
 散々お預けを喰った彼は,我慢の限界を超えていた。


第7章

「まぁ待てよ。今犯ったらおめぇも悲惨なことになるぜ・・・・見なよ。」
 タカは南を顎で指した。
 肛門から精液を垂れ流している南の身体に異変が起きていた。
 下半身をヒクヒクさせながら何かに必死で耐えている様子であった。
「くっくっく・・・・どうした?南ちゃん。ええ?」
 タカはニヤニヤしながら南に訊ねた。
 その声にはっとしたように目を見開くと,南は体を起こした。
 そして俯いたまま身体を奮わせていた。
 腕や足には鳥肌が立っていた。
 直腸をいたぶられることで交感神経と副交感神経が刺激され,その上大量の精液を流し込まれたことで激しい便意をもよおしたのであった。
(こ・・こんなとこで・・・・・くっ!!)
 散々犯されて肛門までペニスを入れられ,この上男達の目の前で排便までしてしまっては,もう人間でいられなくなる。
 それは南の最後のプライドであった。
「お・・・・お願いです・・・もう,家に・・・・家に帰して下さい。」
 南は哀願した。
 早くこの生き地獄から逃れたい,というより,最低最悪の事態だけは避けたかったのである。
「へへへ・・・・お家に帰りたいんだってよ。どうする?俺はもう済ませたからいいんだけどさぁ・・・・」
 コーイチとビデオを持ったヒロが猛烈に叫んだ。
「冗談じゃねぇ!俺たちゃまだ一発もやってねぇんだ!」
「このまま返してたまるもんかい!」
 二人は目を血走らせて抗議した。
「ってわけだ,南ちゃん。もう少し相手して貰わなきゃな・・・・」
「じゃ・・・じゃぁ・・・・・と・・・トイレに・・・行かせて下さい。」
 惨めだった。
 しかし,男達の前で失禁してしまうよりはましだと思った。
 しかし,タカは恥じらう南を弄ぶように追い打ちをかけた。
「トイレ?!・・・・へぇっ!こりゃ驚きだ!南ちゃんみたいな美人がトイレに何の用だい?」
「・・・・・・・くっ!」
 南は男達に身体をボロボロにされながらも,最後のプライドが恥じらわせた。
 しかし,激しく寄せ来る便意の波はもう限界に達しかけていた。
「ほれっ!言ってみな!トイレで何させて貰いたいんだ?ちゃんと言わないと行かせてやんないぜ!・・・・・ええっ?」
「・・・・・う・・・・ウン・・・・・コを・・・・」
 南は震えながら小声で言った。
 体中から火が吹き出そうであった。
「聞こえねぇぜ!大きな声でちゃんとお願いしろ!」
「ウンコを・・・・・させてください・・・・」
「ひゃーはっは!おいっ!聞いたかよ?新体操の妖精浅○ 南がウンコしてぇんだってよぉ!・・・・・へへへ,いいともさ。俺が手伝ってやるぜ。」
 タカは打ちひしがれる南をヒョイと後ろから抱きかかえた。
 幼い子どもが親にオシッコをさせてもらう格好であった。
「ああっ!いやぁ!いやぁぁぁぁ!!」
 南は思いも寄らぬ展開に悲鳴を上げた。
 タカはそんな南を軽々と抱えたままトイレの個室に連れ込んだ。
「さあ,もういいぜ南ちゃん。ここなら安心だ。おめぇらも見学させてもらえよ。こんな美人がウンコするとこなんて滅多に拝めねぇぜ。」
 男達は争ってトイレを覗き込んだ。
 肛虐には嫌悪感を抱いている彼らも,排泄シーンには興味をそそられたようだ。
「へっへっへ・・・・面白そうじゃねぇか。」
 ツヨシもトイレのドアの前にしゃがみ込んで,このスカトロショーに参加した。
「ひっひっひ・・・・」
「くっくっく・・・」
 南は恥ずかしさと屈辱で気が遠のきそうだったが,気を失ったらお終いと,懸命に堪えた。
「タカ,その向きじゃ見えにくいぜ。こっち向けろよ。」
 ツヨシが注文を付けた。
「はいはい,お客さん。あんたも好きねぇ。」
 一斉に笑い声が響きわたった。


「いやぁ・・・・お願い・・・・み・・見ないでぇ・・・・」
 涙声で南は哀願した。
 寄せては返す便意の波と必死で闘っていた。
 男達の視線が痛いほど剥き出しの股間に突き刺さる。
「まだかよ。早くださねぇともう一回突っ込んじゃうぞ。」
 タカが催促した。
 その瞬間,最大の大波が南に押し寄せてきた。
 突き刺すような激しい痛みが腹部を襲った。
 ついに堪えきれず南は尻の穴を少し緩めてしまった。
 プッ!・・・・・プッ!・・・・・プリッ!
 あたかも交響曲の序曲のように,南の肛門が音を立てた。
「ひっひっひ・・・・プリッ・・だってよぉ。」
 男達が見ている前で,南は肛門をヒクヒクさせたかと思うと,すぼんだ穴が押し開かれ,中から茶褐色をした汚物が顔を出した。
 かと思うと,次の瞬間にはまるで生き物のように,後から後から排泄された。
「す・・・・すげぇ!」
「こんなの始めて見るぜ。」
 男達は目を皿のようにして南の排泄シーンを眺めた。
 ヒロはそれをビデオに撮り続けていた。
 南の顔から苦しみの表情が消えた。
 穏やかな顔であったが,半分開かれた目に光はなく,焦点の定まらない虚ろな目を宙に彷徨わせていた。
(ああ・・・・・・気持ちいい・・・・・・)
 もう恥ずかしさも屈辱感も何も感じなかった。
 ただ本能のままに自然に排泄行為をするだけだった。
 緊張から完全に解放された南は,大便をし終わるとその尿道口から小便を排泄した。
 横向きにされていたため,便器の縁から零れタイルを伝って男達の方へ流れ出した。
「ほぅ,オシッコまでサービスかい?さすが名選手だね,南ちゃんは。」
 何を言われても,南には聞こえなかった。
 いや,聞こえても思考する力を失っていた。
「終わったようだな。誰かティッシュ持ってねぇか?」
 しかし,そんな気の利いたものを持っている者はいなかった。
 ハンカチやティッシュなど持ち歩く習慣は彼らにはなかった。
「こいつの鞄の中にあるんじゃねぇか。」
 ツヨシは,南の鞄を開けると逆さにして床にばらまいた。
 教科書やノート類,ペンケースなどと一緒に小さなポシェットが落ちた。
 それを手にとって開けてみると,生理用のナプキンが入っていた。
「へぇ,生理前か・・・・・・これでもいいだろ。」
 ツヨシは袋を開けて中身を出し,スキンヘッドのアキラに手渡した。
「拭いてやれよ。」
「ええっ?!お・・俺が?」
 アキラは驚いていたが,ツヨシに言われると逆らえない。
 ナプキンで南の肛門に付いた便の残りを拭いてやった。
「ちっ!こりゃ幻滅だぜ・・・・・・」
 吐き捨てるようにそう言うと,便器の生々しい大便の上に投げ捨てた。
「コーイチ,待たせて悪かったな。好きなだけやっていいぜ。アキラ,マサルを呼んできてやれよ。見張りはもういいだろ。」
 タカは,南を再び床の上に仰向けにさせた。



 マスターが時計の針を眺めると,達也も振り返って時計を見た。8時50分。
「いくら何でも遅過ぎない?」
 達也は居ても立ってもおれないようにそう言った。
「そうだな・・・・・こんなに遅くなったことはなかったなぁ・・・・」
 さすがに暢気なマスターも,少し顔が曇った。
「俺,見てくるよ!」
 達也は立ち上がった。
「うん,悪いね。」
 達也は“南風”を飛び出した。
 外は真っ暗で少し肌寒かったが,達也はそのまま駆け出した。
「南・・・・・・」
 胸騒ぎはますます激しくなってくる。
   《へ〜ぇ,こんな暗い中,南を一人で帰らせて心配じゃないんだ,タッちゃん    は。》
   《そんな物好きいないだろ?》
   《あーっ!ひどいんだ!》
「南っ!・・・・・・無事でいろよ!」
 小走りで走っていた達也の速度は次第に速くなり,やがて全力疾走に変わった。
 “西町児童公園”にさしかかったが,達也は入り口に止めてあった数台のバイクに気が付かなかった。
 彼の頭の中は,バス停近くの工事現場が思い浮かんでいた。
 商店街を駆け抜けるとバス停が見えてくる。
 その先を右に曲がったところに工事現場がある。
「はっ,はっ,はっ,はっ」
 達也は激しく息を切らしながら工事現場の中に入った。
「南ぃーっ!・・・・・・・南ぃーっ!」
 達也は南の名前を呼んだ。
 シャベルカーの後ろや資材置き場,倉庫の中まで虱潰しに探した。
 しかし,南の姿はどこにもない。
「南・・・・・・今,どこにいるんだ・・・・」
 達也の不安がますます大きくなってきた。


 ズブッ!・・ズブッ!・・・ズブッ!
 ヌチャ!・・ヌチャ!・・ヌチャ!!
「はぁ・・はぁ・・はぁ・・」
「ううっ!・・・・ふう・・ふう・・」
 薄汚れた蛍光灯の下では,さながら地獄絵図のような光景が繰り広げられていた。
 南は6人掛かりで犯されていた。
 すでにコーイチ・ヒロ・マサルの3人も,それぞれ南の膣の中で欲望を果たしていた。
 夥しい量の精液が南の膣に注がれていた。
「そんじゃぁ,6人乗りといくかぁ!」
 男達は一斉に南に襲いかかった。
 口でしゃぶらされ,膣と肛門を貫かれ,両手にも男のペニスを掴まされていた。
 南を取り囲んで6人の男達が蠢いていた。
 12本の手は南の体中を這い回った。
 乳房など4〜5本の手で揉みクシャにされている。
 南は半開きの目を漂わせ,口に入れられたペニスを舐めていた。
 まるで機械のように表情もなく,ただ機械的にくわえた物をしゃぶっているようであった。
 ドッピューッ!
 口の中で精液が放出されると,南の口の動きが止まる。
 しかし,また次のペニスがくわえさせられると,また同じような動きを始めた。
 股間には常に2本のペニスが射し込まれ,出入りを続けていた。
 ズプッ!ズプッ!ズプッ!・・・・・・・ドクッ!・・ドクッ!
 クチュ!クチュ!・・・・・・ドクドクッ!
「うっく!・・・・・・ううっ・・・・はぁ,はぁ,」
「はぁ・・・はぁ・・・・俺は・・・もう限界だ・・・」
「ふぅ・・ふぅ・・・お・・俺もだ・・・」
 一人抜け,二人抜け・・・・・精液を出し尽くした男達が抜けていった。
 最後はヒロ一人になった。
 ヒロは鶏冠頭を振り乱して,最後まで南とセックスをした。
「おい,そろそろ引き上げるぞ。いい加減にしとけよ。」
「うっ・・・・うっ・・・・うくっ!!」
 急かされてヒロは3回目の射精を済ませた。
 南は無表情のまま,天井をぼんやりと眺めていた。
 仰向けで膝を立てたまま,だらしなく開いた股間からは,ドロドロと夥しい白濁液が洪水のように溢れ出てきていた。
「よし!引き上げるぜ。」
 ツヨシがトイレの出口に向かおうとしたとき,アキラは小便器に立った。
「ちょっと待ってくれよ。」
 するとタカが言った。
「どうせならこっちにしろよ。汚れた身体を綺麗に洗い流してやろうぜ。」
「そりゃおもしれぇや。おめぇらもしろ!」
 彼らはジッパーから再びペニスを掴みだして,南に小便をかけた。
 ジョボジョボジョボ・・・・・
 顔に,胸に,腹に,そして股間にと,瞬く間に南の身体は彼らの小便でずぶ濡れにされた。
「くっくっく・・・・これじゃ本当に便器だなぁ。」
「ははは・・・・まったくだ。」
 最後の用をたすと,それぞれがトイレを後にして出ていった。
 南は身動き一つしなかった。
 体内には溢れるほどの精液をそそぎ込まれ,体外には小便でまみれながらも,眉毛一つ動かさず,瞬きさえしなかった。
 南の心の灯火は,とっくにかき消されていたのである。
 時刻は9時を回っていた。
 公園の木立は,変わり行く季節の準備を始めている。
 秋を迎え,やがて冬が来て木々の木の葉は全て奪われる。
 しかし,また春になれば新しい芽が息吹き,夏には新緑の葉をたくさんつけるであろう。
 それが自然であれば・・・・・・


エピローグ

「ふ〜ん,こりゃひどい。一人や二人じゃないですね。見てくださいよ。後ろの穴まで犯られてますよ。・・・・4,5人・・・いや,もっとかな?」
 若い巡査がそう言った。
「ヴァギナからの出血がひどいな。これ・・・・処女膜の出血じゃないなぁ・・・・
 たぶん,子宮が・・・・・もうだめなんじゃないかな。」
中年の巡査が顔をしかめた。
 交番に通報があったのは20分ほど前だった。
『“西町児童公園”で女の悲鳴が聞こえる。』という通報だった。
 駆けつけた二人の巡査は,公園の男子便所の中で,冷たいタイルにほぼ全裸で仰向けになっている女性を発見した。
 ここで何があったのかは容易に想像できた。
「もしもし,お嬢さん!大丈夫ですか?」
 この様子で大丈夫かはないもんだが,こんな場合の決まり口上なのだろう。
 被害者はグッタリしたまま放心状態だったが,警官の姿を見て安心したのか,被害者の女性はそのまま気を失ってしまった。
「まったく酷いことをしやがる!」
 年輩の巡査は憤りを露わにしていった。
 しかし,若い巡査は辺りの状況を調べる振りをして,被害者の身体を横目で眺めていた。
(若いな・・・・女子高生か・・・・・それにしても良い体してやがる。これじゃ犯りたくなるのもわかるなぁ・・・・)
「松本!トランクに毛布が積んであるから持って来てくれ。」
「ああ,はい。」
 松本巡査は外に出かけたが,ふと足下に定期入れが落ちていた。
 拾って開いてみると,中にはバスの定期券と学生証が入っていた。
 それを見て松本は驚いた。
(明青学園・・・・・・浅○・・・・・南!!)
 どうりで見たことがあるはずだ。
 松本は振り返って年輩の巡査を見た。
「部長・・・・この娘誰だか知ってます?」
「ん?いや・・・・なかなかの美人だが・・・・・」
「そのはずですよ・・・・明青学園の浅○ 南ですよ。」
「ええっ?!・・・・あ・・あの新体操の・・・・・か?」
 依然,二人は新体操の大会会場で警備をしたことがある。
 多くの選手の中で彼女の存在は光っていた。
 演技も素晴らしいが,何よりプロポーション抜群のレオタード姿と美しく愛らしい容姿は警備をしていた彼らの目を引いた。
 部長に昇進したばかりの武田巡査も,南が目の前を通ったときはただの中年オヤジの目をして眺めていた。
「そうか・・・・こんな変わり果てた姿じゃわからないよな。」
 武田巡査は,あの時の南のレオタードを思いだし,改めて自分の腕の中で失神している少女を眺めた。
 ついうっすらとした陰毛の方へ目線を走らせてしまった。
 松本巡査は,南の足下にしゃがみ込み,無遠慮にその股を開かせた。
「お・・おいっ!な・・何をする!!」
 驚いた武田は,松本を咎めた。
 しかし,松本はニヤついた目を武田に向けて言った。
「部長・・・・この娘,この様子じゃ当分気はつきませんよ。」
「だから・・・・・どうした。」
「これだけ犯り捲られてるんです・・・・もう一〜二発,誰かに犯られたって同じ事でしょ?」
「な・・・なんてことを・・・」
「それに・・・・この娘は浅○ 南ですよ・・・・あの時の・・・・」
「ううむ・・・・」
「部長・・・・二人が黙ってれば絶対分かりませんよ。」
「・・・・・」
「お先にどうぞ・・・・・・部長。」
 武田は意を決したかのように松本を見た。
 そして,犯人達の小便でぐっしょり濡れたシャツと膝に絡まった白いパンツとを脱がし,意識の無い南を全裸にした。
 立ち上がって全裸の被害者を見下ろす武田の目は,警官の目ではなく犯罪者の目であった。
 武田は,制服のズボンのチャックをゆっくりと下げていった。


 開け放した窓から初夏の爽やかな風が,白いレースのカーテンを揺らした。
 キッチンで朝食の支度をしていた南は,鍋の火を止めるとエプロンで手を拭きながら2階に上がった。
 寝室にはいると,寝坊の旦那様はまだベッド中で布団を頭まで被って眠っている。
 窓を開けると,爽やかな風がが吹き込んできた。
「もう・・・・ほらっ,起きた起きた!」
 南は布団を剥ぎ取ると,カブトムシの幼虫のように丸まって寝ている達也の枕元に腰掛けた。
 達也とゴールインして半年。南のお腹には既に二人の愛の結晶が宿っていた。
「うう〜ん・・・・今日は日曜だろ・・・・もうちょっと寝かせてくれよ・・・」
「だめだめ!今日はお墓参りでしょ。毎年カッちゃんのお墓参りに付き合うっていうの・・・・タッちゃんが約束したんだぞ!」
 南は達也の手を掴むと引き起こそうとしたが,あべこべにベッドに引きずり込まれた。
「きゃっ!!」
 ベッドに仰向けになった南に達也はキスをした。
「ん・・・・・んん・・・」
 唇をそっと離すと,達也は戯けた顔をした。
「うう・・・・・がおっ!」
「な・・・何よぉ・・・」
 いきなり達也はエプロンと一緒に南のスカートをまくりあげると,レースのパンティをズリ下ろそうとした。
「ああん!だ・・・だめよ!タッちゃん!赤ちゃんが・・・・赤ちゃんがビックリしちゃうよ!」
「う〜ん,おーい!これからパパが行くからなっ!ビックリするなぁ!」
 達也は南の少し膨らみ始めたお腹に向かって叫んだ。
「んもぅ・・・・・しょうのないパパね。」
 南は達也の戯けた声に微笑んだ。
「だってもう一ヶ月もしてないんだぞ。今日はスッキリして和也の墓に行くんだ。」
「そんなこと言って・・・・・あんまり奥まで入れちゃやだよ。」
「分かってる分かってる・・・・先っぽだけね。」
 達也は嬉しそうに南のパンティを脱がせた。
 そして自分も下半身だけ裸になった。
「南・・・・・愛してるよ・・・・世界中の誰よりも。」
「タッちゃん・・・・・」
 達也は既に勃起しているペニスを南の開いた膣口に宛うと,ゆっくり挿入していった。
 南は目をつむり,達也を受け入れた。
「あっ・・・・あん・・・・」
 達也と初めて結ばれたのは大学生になってからだった。
 達也の求めに応じて,南も体を開いた。
 もちろん南は初体験。
 達也も・・・・・・・多分,初体験・・・・・。
 達也の部屋の二段ベッドを激しく軋ませながら,二人は初めて裸で抱き合い身も心も一つになった。
 あれから何年たったのだろう。
 南はそんな日のことを懐かしく思い出していた。
 もうすぐ二人ともパパとママになる。
 達也とセックスをしながら,南は幸せを感じていた。
「あっ・・・・あん・・・・あん・・・」
 達也の動きが激しくなってきた。
「あっ・・あっ・・・た・・・タッちゃん!」
 南の耳元で達也の声がした。
「・・・は・・・初めてだ・・・・・女子高生なんて・・・」
「えっ?」
 南はハッとして目を見開いた。
 朝の光が射していた部屋が,急に暗くなってきた。
「こんだけ犯られてるのに・・・・凄い締まりだ・・・・ううっ!」
 いつの間にか冷たいタイルの上に仰向けに寝ている。
 達也の顔が見る見る変形して,警帽を被った中年の男の顔になった。
 その中年の警官に南は貫かれ,犯されていた。
「あ・・・・あ・・・・・きゃぁぁぁーっ!」
 闇を切り裂くような悲鳴が風の音に混じって響きわたった。
 木枯らしが公園の木々を吹き付け,また落ち葉が宙に舞った。
 その内の数枚が公園の入り口近くに止めてあったパトカーのボンネットの上に舞い落ちた。


おしまい