まるで歌舞伎の舞台のようなセットが組まれた檻の中、顔に疲労を浮かべる薫は着物姿で複数体のナナシ連中と切り合っていた
「くっ、はぁ!」
 そんななか、牢屋の外で壺振り師のナナシが壺にに入れたサイコロを振り1人の客に尋ねる
「さぁ、胸か腹か!」
「お……おい」
 ステージ上のナナシは既にすべて切り伏せられていた。