ごろんごろん……。
母親のヴァギナから出産された青色の大きな卵は、牢屋の壁にぶつかった。
ベキベキッ……。
卵から孵った異形の赤子は、芋虫のように身を捩らせて這い進む。それは普通の胎児よりも二回りは大きく、そして醜かった。
「ギィイイィ……」
金属が擦れ合うような鳴き声を上げてゆっくりと起き上がってくる様子に、ハミィは怖気づいて鉄格子の前から後退った。
「ひぃっ!」
産まれたばかりだというのにその赤子は自力で立ち上がり、そして映像を早送りするかのように急激な成長を遂げる。