子宮の中に出現した何かがお腹を膨らませる。
(ま、また産まれるの……? あたし、地帝獣の卵を……!?)
 モモコはなぜか地帝獣の卵を孕んでいた。
 ぼこぼこぼこ……。
 下腹部が徐々に膨らんでゆく。
 子宮が圧迫される。
「いやぁああっ〜!」
 産卵の恐怖に涙目になるモモコは取り乱して叫ぶ。
 めりゅめりゅ!
 ずぶ、ずぶずぶずぶっ!
 どんどんと膨らんでいく下腹部はまるで出産間近の妊婦であった。
「あ……膨らむ、お腹……苦しいっ……!」
 痛みはない。
 圧迫は甘美であった。
 かつて倒した地帝獣を産み落としてしまう母体は、これほどの虐にすら快楽を与えてくれるのだ。