「ところでモモコ先生にはプレゼントがあるんだよぉ〜」
「な、なにをくれるのかしら?」
 野球帽の少年の好き勝手な台詞を受けて、モモコは小さく首を傾げた。
 自分の身に危機が迫っていることだけは理解できる。胸の奥で心臓がバクバクと跳ねて、背中や腋に脂汗が滲み出てくる。
「これさ」
 野球帽の少年がポケットから取り出したのは、ゴルフボールぐらいのサイズで半透明な球体――モモコをザンギャックの慰安婦奴隷と証明する忌まわしきモノ――三点ピアスである。
「どうして! なんでこんなものを持ってるの!?」
「だからさ〜、モモコ先生はそんなこと〜気にしなくてもいいんだよぉ〜」
「い、いやっ! やめなさいよ! そ、そんな……ああぁぁ!」
 虜囚モモコの股間部に、愛弟子が手を伸ばす。
「すぐに済むからね」
 焦らすことなく、陰唇に指が添えられる。
「う、ううっ。あ、いや……!」
 くぱぁ……。
 割り開かれた恥部の穴から、籠もっていた体臭がムワッと立ち上がる。愛液の蒸れた恥匂に、モモコは息を詰まらせて恥らった。
 美貌は真っ赤に染まって、羞恥に髪が震える。
「そう簡単に……っ……思い通りに……んん……ならないわ……」
 反抗する口調するも、身体がガタガタと震えるのが分かる。吊るされた手の鎖がジャラジャラと金具音を鳴らす。
 ザンギャックの慰安婦奴隷の身分から解放されて以来、オーラパワーの体内循環で乳首とクリトリスのピアス穴は塞ぐことができた。
 それを今まさに再びピアッサーで開けられようとしている。
「あたしなら、そんなもの必要は――」
 身構える暇もなかった。
 チクリ!
 モモコの太腿の付け根――を剥かれたクリトリスの切っ先に、ピアッサーの針の鋭い痛みが走り抜けた。
「痛っ……んんん……ん! っくぅぅぅ……」