エネルギードレイン

「―――――きゃあああああああぁぁぁぁぁっ!」
 ピンクマスクは疑似戦闘フィールドである森林へと、吹き飛ばされた。
 バキッ! ガサガサガササッ!
 落ちる際に木々がクッションの代わりとなり和らいでくれる。マスキースーツも防いでくれるが、衝撃は内部に伝わってくる。
「ぐふぅっ!」
 背中から地面へ叩き落され、肺に残っていた酸素をすべて吐き出した。黒色のバイザーの視界が白く霞む。
「いたた……っ」
 全身に鋭い刃物で突き刺されたような感覚。
 そんな激痛で目を覚ました。
「はぁ……あぐっ、はぁはぁ、あたし……生きているわよね」
 むくり、と起き上がり、しきりに首を振る。
 視界の隅にガマロドグラーを捉えた。
「……くっ!」
 ピンクマスクは何とか力を込めて身を起こそうとする。
「グワァァァァアアッ!」
 ガマロドグラーは地面を滑るように移動すると、ピンクマスクの眼前まで迫り、その華奢な首筋を鷲掴みにしてきた。
「あぅぅぅ……」
 物凄いパワーで、ピンクマスクの首をギリギリと締め付ける。その腕を必死に振りほどこうと足掻いてみるがびくともしない。
(こんな屈辱的な……っ!)
 ピンクマスクは不安定な膝立ち姿勢を強要され、頭頂部をガマロドグラーの股間に押し付けられた。ふと首を傾けると、勃起したペニスが垣間見えた。ピンクマスクの顔面を性玩具のように扱い、先走りの粘液を擦りつけてくる。
「ぐふふふ」
 ツルツルとしたフルフェイスマスクの感触がよほど気持ちいいのか、ピンクマスクを跪かせるのが嬉しいのか、顔面オナニーを続けるガマロドグラー。
「や、やめなさいっ!」
 黒色のバイザー越しに完全勃起した肉棒を見せつけられ、文句を言うピンクマスク。先走りの汁がベトベトと付着し、フルフェイスマスクの隙間から牡臭が漂ってくる。
「もう、逃がさんギョイ」
 荒々しい声が聞こえ、涙で目を潤ませながらピンクマスクが見上げる。
 蔑んだ目で見下してきたインダベーは鋼鉄が仕込んであるブーツを蹴り上げた。
「がはっ……」
 ピンクマスクのお腹を強烈な衝撃が突き上げ、酸素をすべて吐き出した。
 意識が朦朧とし、四肢から力が抜け、崩れ落ちようとするが、ガマロドグラーの腕がそれを許さない。
「……ぐぅぅぅぅっ!」
 途端に首が絞まり、息ができない。
 ガマロドグラーに首根っこを掴まれた格好で半端な吊り上げ状態となり、ピンクマスクはガマロドグラーの腕に縋りつく。
 ドゴッ! ガンッ! ボクッ、ボクッ!
 そして完全な無防備となったピンクマスクの身体に、インダベーが容赦なく蹴りつけてくる。
「がっ! ぐふっ! うっ! ぐふぅっ! あうっ……」
 ピンクマスクは胸からお腹にかけてを何度も蹴打に打ち上げられ、呻くばかりだ。マスキースーツの防御力が防いでくれるものの、お腹への暴行がひどかったらしく、苦悶の呼吸で苦しんだ。