「今日はねぇ〜、モモコ先生をマッサージしてあげようと思ってね♪」
 嬉しそうに言うと、ポケットから取り出したローション入りの瓶を傾けて、モモコの胸元にピンク色の粘液を注ぐ。
「ひんっ!」
 モモコは弱々しく身悶える。
「最近、評判のマッサージジェルでね。塗りながら揉むと、血行が良くなって疲れがとっても取れる新商品だってさ」
「んんんっ……」
 牢獄の中で常に屈従体勢を強いられているモモコは、肩や背中、腕や足の四肢に至るまで全身が疲労と痛みが伴っている。その拘束が解かれる時は、敵の望む淫らな余興に付き合わされてしまうのだ。
 激しい凌辱の後、柔肌のケアや美容液も使えないモモコの為に危険な橋を渡ってきた太極拳の愛弟子。その子が疲労した身体をマッサージしてくれるというならば――モモコは甘んじて受け入れるべきかもしれない。