「グハァ……」
 対戦相手が、かつて我が身を打ち滅ぼした仇敵であるモモコを前にしたラゴンドグラーは、シャッターのようにな口を開き、白く濁った炎を吐き出した。
「んくぅっ!?」
 モモコの全身に衝撃が走った。
 白濁色の炎は、モモコの肉体を燃やすことなく、太極拳胴衣のみに火を灯した。
 厚手の布繊維は襟元からチリチリと焼き焦げ、ボロボロと崩れ落ちてゆく。
 直火を受けた胸が、かっ、と炎に炙られたような熱を孕み、乳房が焼けた鉄塊の如き質量を感じさせてパンパンに張ってくる。
「お、おっぱいが……」
 乳輪が熱く滾ってくる感覚に、モモコは背筋を震わせた。
「グフフフ」
 ラゴンドグラーの大きな拳が突き出され、モモコの剥き出しになった左の胸を鷲掴みにした。
「痛いっ!」
 徐々にラゴンドグラーの力を込められると、乳房がギリギリと軋む。
 このまま乳房を握り潰されるのではないかと恐怖したモモコの心臓が、バクバクと激しい動悸に見舞われた。
 左胸の先端の乳首がツンと尖り、固くなっていた。
(胸が……乳首がぁぁっ! で、出るぅっ! なんで……?)
 ぎゅむっ、ぎゅむっ……。
 万力を強いられるように揉みしだかれる圧力に押し出されるようにして、乳腺の奥から熱い迸りの汁が込み上げてくるのを察したモモコは、羞恥で耳まで真っ赤になって喘ぎ声を漏らした。
「んあんっ!」
 ぷしゃぁぁっ!
 乳腺から甘ったるいミルクが噴き出し、ラゴンドグラーの体にぶちまけられる。乳首が蕩けるような疼きに燃え上がった。
 狂わされた母性本能は、太極拳レディを濃厚な官能色に染め抜いていく。
「く、ううう……っ! う、こんなっ……はず、はぁはぁ……。う、あぁぁっ!」
 淫らすぎる吐息を漏らし、華奢な上半身が、グンッと思い切り仰け反ってしまう。凛とした瞳は大粒の涙が潤み、久しぶりに味わわされた母乳搾取に苦しみと悦びの表情を混合させる。
 それはピンクマスクとして誇りの防壁が、崩されたことを意味していた。
「あ、あぁん……あたし、あたしはぁ……くぅっ、ま、負けな……
地帝獣なんか絶対に倒して……あああっ、おっぱいミルク出るぅ!」
 ぷじゃぁぁぁああっ!
 ラゴンドグラーの容赦のない搾乳責めは、モモコに間髪入れず二度目の射乳昇天を極めさせる。
「さ、触らないでっ!」
 鳩尾から下を淫熱で炙られて真っ赤に火照らせながら、モモコは必死にラゴンドグラーの手を払い除けた。
 ようやく胸揉みから逃れたというのに、超敏感な肉豆はヒクヒクと痙攣を起こし、もっと母乳を搾られたい欲求に駆られてしまう。
(違うわ! あたしは、そんなことを望んでいない!)
 モモコは胸元を覆い隠すようにして、ファイティングポーズを取った。
 体内に秘められたオーラパワーを燃焼し、戦闘スタイルを維持する。
「グルオォォォッ!」
 モモコからの戦意を感じ取ったラゴンドグラーは拳を固めて振り抜いた。
「ぐほっ!」
 両腕で防いだはずのガードは呆気なく崩れ、お腹にパンチの直撃を受けてしまった。
 床にダウンしてしまったモモコが必至に身を起こすと、
半裸の太極拳胴衣に包まれた女体が、淫靡な熱を発しているのが分かった。
 ラゴンドグラーの炎を浴びて以来、体温が急上昇したように牝臭を漂わせる脂汗が滲んでくるのだ。
「あふ……っ……んん……ぁんっ!」
 苦労して立ち上がったモモコは、悩ましそうに桜色の唇を噛んだ。
 涙の潤んだ視界を見開き、睫毛を震わせて切なげに身悶える。
「はぁ、はぁ……あ、あたしはまだ……戦える!」
 今にも崩れ落ちそうな両足を内股で擦り合わせるだけで、真っ赤な太極拳胴衣のズボンが、モモコの中から潤み出す愛蜜でヌルヌルとしていくのがわかる。