「それでは実験を始めましょうか」
研究員が内部スピーカーに向けて喋る。
『ええ、いつでもいいわよ!』
特殊ガラス越しに手を上げるピンクマスクはやる気満々のようだった。
「全身振動プログラム起動」
スイッチが押される。
ブゥゥゥンッ!
冷たい駆動音を立て、実験室の壁が展開する。