「うっ……な、なによ、これ……?」
 機械の指を備えた二本のアームが現れたと思うと、ピンクマスクの左右の手首をそれぞれ掴み取った。
「い、痛っ……」
 ぐいぐいと引っ張られる威力に、力負けした両腕が引き伸ばされた。強引な拘束に肩の関節が軋む。
 いつの間にか両足首にも足枷を嵌められていた。
 やはり左右に力をかけられ、ピンクマスクの両足が大きく開かれた。
「やっ! こ、こんな屈辱的な格好……!」
 ピンクマスクはX字の拘束で磔にされてしまっていた。
 生理的嫌悪を催す体勢を、実験室の10個も設置してある監視カメラに撮影される。恥辱の予感に、思わず息を呑むピンクマスクだったが、何とか気を張り直した。