「どうしたんだモモコ?」
「ごめんなさい、トイレに行くから失礼するわね」
 そう言い訳をしながら部屋を後にしようとした瞬間――タケルの手元にあったリモコンのスイッチに目がとまる。
「タ、タケル……なんでそのスイッチを……」
「ん? これを知ってるのか、モモコ。なんかいつの間にかポケットに入ってたんだよ」
 タケルはそう言いながらスイッチの押し込む。
 ブィィーン、ブィィーン……。
「……ふぁっ、しっ……知らな、いっ……わっ……」
 三点ピアスがモモコを苦しめる。不自然な内股でモジモジとしながら首を横に振り、壁に寄りかかりながら部屋を出ていくモモコ。
「そんな……。タケルが、あたしのご主人様なの……?」
 国際空軍の技術師に言われた言葉を思い出し、モモコは躾けられた隷属心からタケルに牝犬として飼われる将来を想像し、ゾクゾクっとマゾな性感に打ち震えるのだった。