「何言ってんの? はるちゃん先生の撮影会はまだ始まったばかりだよ」
 メガネ君は嬉しそうに笑うと、はるなが着ている学生服の前ボタンを外しにかかる。
「ストリップショーとかやってもらうからね〜」
「冗談でしょ……」
 抵抗したいはるなだが、まだまだ体に力は入らない。
 それどころか身じろぎするだけで股間が疼いてしまい、淫らな液体でカーペットを汚してしまうほどだ。

「おいおい、面白いもんを見つけたぜ」
 それは含み笑い混じりの、どこか人をバカにした小太りの少年の声。
「……え?」
 顔をそちらに向けた瞬間、背筋がゾクリと冷えて、体中の毛穴が開く感覚がはるなを襲った。
 それは、一本の棒にダンゴのような数珠が連なったアナル淫具だった。動物のふさふさとした尻尾がついている。
 ザンギャックの管理下にある大学に置いておけず、しかもどう捨てて良いのか分からずに押し入れの奥に隠してあったのだ。

「おおっ、こんな凄いもんを使ってオナニーしてるなんて、はるちゃん先生はアナル好きなんだね!」
 メガネ君は驚いたように目を丸くして見詰めてくる。
「でもショックだな。憧れのピンクターボが変態だったなんて!」
「違う……」
 さっきまで尊敬の眼差しが失望し、罵声を浴びせてくるメガネ君に対し、申し訳ないと思ってしまうはるな。