「なら、これを使うわ!」
パトレン3号の手には、ピアスコントローラーが握られていた。
「へぇ、宣言したのね?」
ゆっくりと振り向いた鶴姫はそう呟く。
「悪い! 開放されるのよ」
鶴姫からは分からない、そのコントローラーが誰のために設定してあるのか、状況を考えれば初美花の番号だろうと想像できる。 「さよなら」
トンッと鶴姫が大地を蹴ると軽く宙に舞い、頭上に猫丸が現れた。
「はぁ……さよなら健闘を祈ってるわ」
結果として、彼女はコントローラーを使わなかった。 何が正解かまだ誰にも分かっていないという事だ。 |