桃が隊員の目的が何なのか、思考する中で隊員が桃にある質問をした。
「そう言えば、丸尾中尉は先ほどの川辺で二条中尉と何やら張り合っていた様子でしたね……?」
「え!?」
 隊員は桃と樹里がどちらが美しい女なのか競いあっていた事を口にした。
「だが、妖怪は二条中尉を連れ去って、何処かへ飛んでいきましたからね……」
「……」
 確かにオンブオバケが樹里を連れ去ったのは事実だ。
「でも、私は丸尾中尉の方が二条中尉より美しいと思いますよ」
「え?」
「だって、国際空軍で貴方みたい美しい女性が他に居ないでしょう」
「そ……そうかしら……」
 隊員の言葉に少し嬉しく思う桃。
 しかし……。
「もちろん、ねぇ……そうでしょう、オンブオバケさん」
「え、きゃあ!?」
 突如、桃の背後に何かが襲いかかってきた。