「ああ……これを解いて……」
 入って来た少年の部の門下生を見て、忍は助かったと思った、しかしそれは甘い幻想でしか無かったのです。
「助けに来たのは本当だけどさ……」
「それを解きに来たわけじゃ無いんだ」
 そう、悪い夢が続いている様に少年の部の門下生が声変わり前の高いトーンで忍に投げつけた言葉に理解が追い付かない。