一通り新しい瓶が行きわたると下宿生が詩織の背中を押して前に出させる。
「詩織ちゃん、社長がめずらしく誘ってるんだから隣に座れば良いじゃん」
「めずらしくってなんだ、珍しくってのは」
 その声はこっそりではなく、草太朗に聞かせるように発せられたものだ。
「お二人は僕にとって理想の夫婦なのに、イチャイチャしてるとこ見せて貰って無いですから」
 草太朗を煽って行く。
「そう言うのは二人の時にだなぁ しーちゃんおいでおいで」
 もう、そこへ行って座るしかない状況が作られてしまっている。
 しかも、草太朗以外は詩織がどんな痴態を演じるのかを期待しながら待っているのだ。
「んあ❤!」
 ゆっくりと腰下ろしていっても、瓶が当たった瞬間には声が出てしまう!
「ひゃあん❤」
 そして飛び跳ねるように立ち上ってしまった。