「しーちゃん! しーちゃん!」
 草太朗さんにベットで気を失っていた詩織は抱きしめられてようやく目を覚ますことが出来た。
「草太朗さん……」
 心配して駆けまわり、町内会や牧場組合、農耕会議所まで動員をかけまわった結果帰宅したのは下宿学生たちが帰宅する直前くらいの時間になっていたのに、草太朗さんは詩織に何も事情を聞いたりもしなかった。
「良かった……」
 同じくくらいの強さで抱きしめられているのに、全然痛くなかった。