「よろしく」
 詩織たちの前に現れたのは幼い子供だった。
「うちの付属保育幼稚園なんだけど今日は彼らが見てくれるから」
 そう言って、詩織は下宿学生から、その幼児に引き渡された。
「え? なんで?」
 数日肌を合わせただけの学生たちから放置されるというだけで、物凄い不安感だった。
「後で引き取りに行くからね」
「まってぇ!」