魔法の研鑽とは、魔法使いにとっての日常でいついかなる時でもすぐに使えるようにしておくべきで。
 天空聖者との連携をなしには語りきれない。
「ジー・マジカ・マジュナ……」
 指の間に雪の結晶が現れて、大きくなる。
 深雪もそれは同じで、子供達が成長する最中まだまだ知らない魔法があり、
 天空聖者による新たな言葉の解放を望むしかない。
「意味を知り、意味を深め、そして自らのエレメントを深く、深く……」
 誰もいない場所でも、教え諭すような口振りになるのは、かつて子供達に魔法を教えていた名残だ。
「ふう……なかなか難しいわね」
 親友のスワンを助けるために、どうしても新たな魔法が必要だった。