「本当に居なくなってるのね……」
 モライマーズの消滅によって、おそらく四一番目のスーパー戦隊キュウレンジャーが宇宙幕府ジャークマターを退け平和を取り戻した事を理解できた。
「ふう」
 プルプルプルプル……
「きゃ!」
 即座に音の方向に身構える、鳴っているのは携帯だった。
「もしもし」
「あ、美羽! 女子会やろ! 世界も平和になったみたいだし、走助たちもまだマシンワールドから帰ってないし、私の作ったケーキ大量に持って行くから」
「ええ、構わないけど……早輝ってば対応早いわね」
「何いってるのよ、乙女の時間は短いのよ!」
「そうね、直ぐに行くわ、で……あなたのお店じゃないわよね?」
「もちろん、ギンジロー号でね!」
「了解!」
 そう言って電話を切る。
「ん? 今はギンジロー号ってどこにおいてあるのかな?」
 まぁ、選択肢はそう多くはないし、構わないのかもしれない。
「早輝の生活も、戻ってるのかしら?」
 しばらく、ここで同居していた炎神達のことを思う。
 あんな炎神も居るのだと思っていたが、新生ザンギャックかジャークマターと関係があったのかもしれない。
「だから消えた、私たちの過去と共に……」