「ゲート開けぇ!」
 どこかにたどり着いたらしい事はわかる。
 暗闇は時間感覚も失わせてしまう、一日以上そうしていた気もするし、ほんの30分だったかもしれない……
「ついたぜ」
 開けられた扉の向こうにはせわしなく動くゴーミンたち。
「ここは……」
 屋外ではなく、どこかの広い工場……窓がないもしかしたら地下なのかもしれなかった。
「ザンギャック地球侵攻部隊の基地の一つ、いや協力者によって提供された場所だ」
「協力者ですって、地球人は……」
 そこまで、言ってから茉子の人権を奪いザンギャックがいなくなった後もチーズの生産を続けていたのは紛れもない人間だった。
 その間に何度も役人が来ては状況の視察だって行われたというのに……
「理解が早くて助かる」
「……」