「皆さんご入園おめでとうございます! 当園は貴重な人畜を飼っており幼い内から酪農や飼育を経験する事ができます、きっとお子さん達の成長に繋がるでしょう! 早速人畜にも挨拶してもらいましょう、皆さん仲良くしてあげてくださいね!」
「は、はい……! 人畜のMAKOです……よろしくお願いします……」
 園長先生の合図とともに新しく入園した園児達と保護者の前で自己紹介をさせられる、母体には様々文字、中央にはデカデカと「まこせんせいはへんたい」と書かれていた。
 ザンギャックに拉致されて約2年解放されたはずの今でも茉子は自由に生きれてはいない、園児達は毎年卒園していき、入園して来る園児たちは茉子がしっかり保母をやっていた姿を知らない、人畜としてここに存在している事が当たり前になろうとしていた。