ポロッ……ゴロッ……
 自分の産道から体液と一緒に卵が出てきた、思わず背筋が凍る。
 考えたくもなかった結果が、想像したくもなかった現実が今目の前で起きていた。
「い、いやぁ……どんどん卵が……と、止まらないッ……!」
 亀型怪人の卵が有無を言わさずにポコポコと出てくる、ザンギャックによって今までたくさんの出産を経験させられてきたが産卵は初めてだった。
「あぁ……! あぁ……! うぅ……!」
 どうすればいいのか分からない、軽いパニックになりながら只々産卵するしかできなかった。
「なんでジューランドに人間が居るんだブヒ?」
「すんげぇ! 人間初めて見たブフォ!」
「ふむふむ……人間は卵を産むんですのフゴ」
 周りに集まって来た人達の話声が背後から聞こえてくる、だが卵を産み落とすのに必死で周りを見る余裕はなかった……子を最後まで産むという雌としての本能なのかもしれない。
「はぁ……はぁ……はぁ……くぅ……!♡」
 トロトロトロォ……
 必死に卵を産んでいる最中にゴーミンに頭から謎の液体を垂らされる、その事に気づかない程に産卵に意識が集中してしまっていた。