「また僕達の前から居なくなったらダメだよ? 茉子先生」
 そう言いながら一輝くんは保育幼稚園児専用のポーチから筆を取り出す。
「バケツのおじちゃん達が茉子先生が帰ってきたらこの文字を書いてあげてって言ってたから、僕頑張って練習してきたんだ〜」
 嬉しそうに話す子供の笑顔、ゴーミン達はまたしても子供達の純粋な気持ちを凌辱に利用していた。
「あっ……! あっ……あぁ……!」
 すらすらと一輝くんは筆を走らせる、文字には人の心が宿るという……一輝くんの書いた文字は先生の為に頑張った努力を感じた…………
《牝 牛》
 だがやはり筆には電子モヂカラが仕込まれしまっていた。