「な、なにこれ……!?」
 つれて来られた少女は茉子の姿を見て驚愕する……無理もない、2人の女性が当然のように牛小屋にリードを繋がれ家畜同然に大量搾乳されているのだから。
 そして驚く少女を横目にしながらも、何も気にする事無く淡々と手際良く作業をこなしている黒子さん達、普通の感性を持つ人ならこの保育幼稚園の様子を不自然に感じるはずだが、もう茉子達にはその感覚すら麻痺しきっていた。
「…………❤」
 最近は子供達の分だけではなくジャークマターの侵略によって生活を失った人達の分まで乳製品を生産し、度重なる大量生産は、目の下にクマができるほど茉子を疲弊させていた。
 その茉子の様子を見つめていた少女の不安をさらに大きくしているようだったが、なんと声をかけるべきか茉子には分からない、もしかしたらスーパー戦隊の後輩なのかもしれないのに。