「着いたぞ、今日も大繁盛だなぁ! しっかり奉仕するんだぞ」
 今日も小屋の前で大行列を作る難民達……皆貴重な食料や栄養を求めて必死だった、だがその生への執着が茉子にとってはここで皆の命を支えるという必死の覚悟にも繋がっている。
 小屋の前には『ミルク1ℓ 5000』と書かれた看板が物価の高騰とライフラインが破綻している今の世界を物語っている。
「うん……もちろんだわ……!❤」
 自分を捨ててでも人を助けるのはシンケンジャーとして茉子の中にある正義かもしれない。
「今回は1人じゃなく2人も居るんだ、もちろん全員分できるよなぁ?」
 ここで配られる上質な栄養源を聞きつけ、集まる避難民は日に日に増えて行くようだった。