「あと一番大事なものは餌だよ、普通のものを食べたいとか言うかもしれないけどね」
「うん、茉子先生も前はお弁当を持ってきてたよ」
「でも、これからはダメだよ……他のものを食べさせるとチーズに不純物が入っちゃうからね」
「え?」
「つまり、これさ……」
 さっき注いだミルクをかざしてから。
「これなら、お尻から入れたものと同じなので大丈夫だし、完全栄養飲料だから」
「へぇ」
「ウンコもしないし、世話するのが簡単なんだ」
「良い子なんだね、茉子先生は」
「じゃあ、飲ませてみて」
「僕がやるよ!」
 我先に茉子のところに来てコップをかざす。
「はい、茉子先生!」
「ありがとう……」
 んくんく……咽を通過してミルクは新鮮な味がした。