「ほらよ! 服だ返してやる、早く着替えろ!」
「わ、分かったわ……」
 上着は返されたがズボンと下着は無かった。
「上着だけ……?」
「お前みたいな淫乱家畜に上着があるだけありかたいと思え」
 当たり前のように高圧的な態度を崩さないゴーミン達、彼らが一体何者なのかは分からないがこのままだと絶望へまっしぐらな確信があった。
『『『茉子先生ばいばーい!!!!!』』』
「チーズとミルクまた届けに来てねー!!!」
 子供達と園長先生、ゴーミンに背を向けその場を去る……これからの生活への不安に胸が締め付けられた。
 でも、保育幼稚園に提出してある住所はもう引き払っている、これからはシンケンジャーとして共同生活が始まる事になっているから。そう大丈夫なはずだ、ここから去ってしまえばもう会う事も無い筈……
「ああ、新しい住所は志葉家だったな、場所は理解しているから仲間にバレない様にしろよ」
 不安はより一層大きくなっていった……