まさか、鍛錬の途中でも、こんな行為をさせられるとは思っていなかったのだから……これまでは鍛錬が終わり、帰宅することを許されずに屋敷の客間が使われる事が多かった。
 この日は、志葉の屋敷に到着して直に黒子さんに名誉市民の部屋へと案内されて、散々の凌辱を受けていた。
 それが理由で午前中の鍛錬に集中力を欠いてしまい。丈瑠に気を使わせる結果になってしまったのだ。
「ふう……私まだ少し体調良くないみたいだから横にならせてもらうわね、彦馬さんにも昼食はいらないって伝えておいてくれる」
「分かった、もし何かあったらすぐに言え」
「うん……それじゃまた後で」
 丈瑠に背を向けながら手を振る、嘘ばかりが上手くなってしまう事、みんなに会えて嬉しいはずの事、この場に来ればもう絶対に家畜以下の扱いを丈瑠の側でこっそりと受けさせられてしまう事、様々な感情が溢れ涙が流れてしまった。