朦朧とした意識がようやく表層に帰って来る。
「まったく、本当に眠らせる様な薬使う?」
 遠くで誰かが話しているのが聞こえているが、脳裏には意味として落ちて来ない、いったい今まで何をしていたのか何故ここに座っているのか。
「数美さんにあったら、文句のひとつも言いたいですね」
 そう……文句でも……
「その通りだわ、そこの二人立てる?」
 その声が自分に向いていないのは分かる、ここでただ茫然と座っている自分に話しかけられたものではない。
「時間が無い、数美さん達がヨコザワルドを倒してくれるから、ここに残された私たちはザンギャックTVの壊滅にいくわよ!」
 周辺がにわかに慌ただしくなっていく。
「ほら、茉子も立って! 行くわよ諸悪の根源を壊滅しに」
「え……あ」
 ペギーさんの手が茉子に向いていた、薬で眠らされた後、この場で全裸にされた事を理解するのに時間はかからなかった。
「はい」