「茉子……大丈夫よ、あなたと一緒ですもの」
「母さん……」
 恭子がいつの間にか母の顔になっていた。
「一緒に暮らせるなんてね……夢みたいよ」
 それは、こんな状況じゃなかった。もちろんもっと愛のある。
「母さんごめんなさい……」
 涙が止まらない。巻き込んでしまったのは茉子だから。
「大丈夫よ……一緒にいれば、大丈夫」
「うう……」
「こら、しっかりしなさいシンケンピンク!」
「だって……返信できないんだものぉ……」
 茉子は張っていた緊張をやっと解くことが出来たのかもしれなかった。
「感動の再会だな、喜べナノマシンの副作用だ、この女の下半身は動くようになっているぞ」
「「え?」」
 そういえば、母乳を注入されながら恭子はしっかりとした四つん這いになっていた。
「茉子!」
「母さん!」
「悪いことばかりじゃ無いわよ……」
 そうだと良い、どれほどそう念じずにはいられない茉子だった。