「どうぞ入りたまえ、茉子先生」
 久しぶりに聞く園長先生の声は面接の時から変わらぬ柔和な声。
「園長、いったい……あ」
 園長室に入ると、見知らぬ壮年の男性が二人いた。
「よく来てくれたね、ご挨拶を」
「あ、白石茉子です、こんな格好で……」
「違う!」
 厳しい園長先生の叱責が茉子の声を止める。
「そうじゃない、今のあなたは何ですか?子供たちに説明させますか?」
 やはりそう言うことなのか……
「あの……牝牛の茉子です……」
「変態が抜けているぞ」
「変態牝牛の茉子です」
 泣きたくなるほどの恥辱にまみれていた。