「首輪も自分で付けて、奴隷の自覚って事だな?」
「…………はい❤」
 カチャッ……
 首輪の内側に長い髪を巻き込んでしまわないように後ろに流しながら自身の手で身につける。
 3点ピアスと首輪が外されているといっても性欲亢進症が発症中の奴隷1人が体一つで逃げ出すのは不可能、抵抗は無意味だとまた頭の中で自分に言い訳を始める、自らの行動で牝奴隷に戻るという事に罪悪感と後ろめたさがあるはずなのに身体の中の疼きを収めたい、全力で快感を得たい、恥ずかしい事をされたい。暴走した思考に脳が侵されてる……
 この状況から解放をされてしまった後で、疼き続ける身体を抑えられなくなることへの不安が、言い訳ばかりを自分にし始めている、そしてその言い訳の所為で自分の選択に更なる不安を覚えることになってしまう。
「ほら、後はこれだ」
 名誉市民の手のひらの上には茉子のピアスを振動させるボタンがあった……そう、今の茉子はもうピアスを付けているのだ。