「仕方なかったのよ……どうせ、結果はこうなるのだから……」
 新たに装着された新型のピアスに茉子は何故かホッとしたように感じていた。
「茉子ちゃんいかんって! こないなことダメやて!」
 必死に声をかけてくれている、ことはの言葉を遠くに感じながら、疼く三点に満たされていくのを感じていた。
「ご協力感謝するよ」
「これからも良しなに」
 お父さんが何の話をしているのかなど茉子にはどうでも良い事だった、これが正しい自分の姿で、この自分をしか誰も求めていないのだという諦めが何時の間にか心を支配するようになっていた。