「よし、次はアイムだ!」
「待て、マーベラス! アイムはルカとは違うぞ」
「そうだよ、僕が安全に外すから」
「そうです、ドンさんに任せまた方がいいですよぉマーベラスさん」
「そうか? そうまで言うなら」
 安心したように手を下げるマーベラス、止めてもらうまで予定通りらしい。
「わたくしは構いませんのに……」
「ふん、今日まで隠し事していた奴の言うことは聞いてやらない」
 拗ねたように言うマーベラスだが。
「私の所為だから、アイムは許して上げてよ」
「ルカ気が付いたんだね!」
「ありがとう、ハカセ」
 ハカセに支えられてルカが立ち上がる。
「そうだ、ルカが悪いな」
「マーベラス」
 目の前まで近寄ると、すぐ上からルカを見下ろす。
「うら!」
 ゴンッ
 軽い頭突き。
「俺たちが気が付かないとでも思っていたのかよ、いい加減にしろ!」
 ルカの目の前で始まったのはマーベラスの泣き言だった。
「一言じゃねぇか! 早く言えよ、こっちは助けたくてウズウズしてんだよ! ゴーミンなんかにガレオンに忍び込まれてるんじゃないよ」
 地球に行っていた頃の話まで持ち出して、グズグズ言い続ける。
「え? え?」
「ルカ、本当に気が付いてなかったの? 僕たちが気が付いてるって?」
「え? ハカセ?」
「おまえが自分で選んだんだから、きっと何とかする気なんだろうってマーベラスが言い張ってな」
 ジョーも会話に加わる。
「え? 知りませんでしたよ?」
「凱は隠し事出来なさそうだからね、自分で気が付くまで待ってたんだよ」
「え?じゃあハカセも自分で?」