「こんなのつけられちゃってさ……」
 ハカセが一瞬ルカの首に刻印された、性奴隷の文字に悲しそうな顔をしてから、即座に笑顔になって。
「当たり前だろ、みんなの体調見て料理してるんだからさ、ルカの身に何が起こってるかなんて一目瞭然だよ」
「ハカセ……」
「月に一回の女の子の日が、すぐズレるなぁって気になってさぁ」
 ボクッ
「あう!」
「ふん、わかったら今度からはさっさと言うんだな、仲間に隠すだけ無駄ってものだ」
「マーベラスさん」
「ふん」
「そうだよ、ルカ」
 なぜか勝ち誇った顔のマーベラスに、場が和む。
「うん、じゃあ……先輩も後輩も混じってるけど……戦隊の女子を助けて」
 ルカは今までの事情を説明していく、初めて知ることになった鎧だけじゃなく、マーベラスもジョーもハカセも、その事態に驚愕した。
「そんな事になっていたなんてな……」
 そう漏らして、沈黙した。
「よし、助けにいくぜ……ようするに先にお宝を集めちまえばいいって事じゃねぇか」
「そうだな」
「僕たちらしいやり方で、全部対処できるじゃない?」
「行きましょう! 宇宙の果てまでぇ」
 立ち上がる、前を向く、夢を掴む。

「鎧! レンジャーキー借りてこい! いやダメか、それぞれの戦隊で的に出くわした時に守って貰わなきゃいけないな」
「はい! 自前の力だけで行きましょう!」
「まずは地球だな、どうせそこに全部集まって来やがるだろう!」
「「おう!」」
「出発だ!」
 こうして、ゴーカイジャーは地球への二度目、いや三度目?もっと……そう、何度目かの旅路に付いたのです。