「ねえこれ見てよ」
 ハカセがなにやら一生懸命になって、モニターとコンソール相手にニラメッコしていた結果が出たらしい。
「なんだ?」
 マーベラスを中心に、興味があるらしく思い思いのスタンスで和が縮まっていく。
「早く見せろ!」
「うん、ルカ……ごめんね」
 ハカセが一言ルカにわびを入れた後で、それは立体映像で映し出される。
 それぞれの戦隊を表す記号の珠が並んでいる、その中の一つであるゴーカイジャーのマークだけが赤く変わっている。
「これがなんだ?」
「淫珠を表しているって思って良いと思うんだけど……」
「けど? なんだ」
「色が変わっているのは、二人がすでにゴーカイジャーの淫らなる力を奪われたからだと思う、そしてそうなったら……」


 ハカセが手元を操作すると、ゴーカイジャーのマークから、ルカとアイムの上半身裸の映像が現れる。
「ここまでは全戦隊とも同じだけど、力を奪われたら……」
 更に奥が存在し、ルカとアイムの過去。
「ザンギャックにされていた事の記録がほとんど閲覧できるようになってる」
「うそ……」
 絶句して、ハカセの肩につかまるルカと。
「あ……」
「アイム!」
 貧血を起こしたようにその場で倒れそうになって、マーベラスに抱き抱えられるアイム。
「消せ、ハカセ!」
「あ、ごめんよ」
 ジョーに言われて、映像を消すハカセ。
「許せません、こんな事! 絶対にこんな事をした奴らを」
「そいつは、もうぶっ潰しただろうが、とにかく珠を早く集めて……こんなものが見れないようにするんだよ」
 マーベラスの憤りは収まらない。
「ねぇハカセ……これって誰でも見れるわけ?」
「隠しても仕方ないよね、そうだよ」
「……」
「奴隷リストとして係わった人たちの顔写真だけがあがってる、そして奥にはきっと……」
 何を言わんとするのかわかって、皆が黙る。
「大丈夫だよ、ルカ」
「ハカセ……」