「危ない……危なかった……」
用具室に飛び込んで、ドアの陰に入る。
「いねぇじゃねぇか!」
外ではマーベラスの声がまだ聞こえている。
「探さないでよね、これから制服を探すのは私なんだから!」
灯りの付いていない室内を見渡す、カビと汗のにおいがこもっていて、慣れないと実感する。
しかし、その中によく嗅いだことのある臭いが含まれていたのだ。