「青柳さん!」
 名誉市民を掻き分けて見覚えのある女性が駆け寄ってくる。
『え? さやかさん……』
 ザンギャック滅亡前には慰安婦として徴用されていなかったはずの女性。
 そのさやかさんが、今、最悪の状態で美月の前に現れてしまった。