「ここまで来て、今更出来ないは無いですよ。」
スタッフがアンプルを取り出している。
『ひ……』
かつてゴーミン達に射たれた薬によって、望まない妊娠と出産を繰り返された記憶が甦る。
「ソレは……」
妊娠の恐怖に、つい確認してしまう。
「ああ、相手をその気にさせる為のフェロモンを出させる薬ですよ。」
妊娠薬では無いと聞き、知らない内に安堵の溜息をついていたが、スタッフは妊娠しないとは言っていない。