「ザンギャック帝国との異星間条約による犯罪者受け渡しが規定されているために、地球では君を処断できないが、罪状は明らかであり、その身柄はザンギャック帝国の関係者に委ねられる。」
 裁判長の淡々とした言葉が、どこか別の話の様に聞こえる。
「裁判長、ザンギャックTVから来ましたシャチーク222074です!」
 背後から立ち上がったシャチークがとんでもない事を言いだす。
「身分的に解らせなければいけませんので……お願いがあります!」
 美月の今の姿は、ザンギャックの帝国法に反した姿の為、ザンギャック側の主張が認められたのなら、正しい姿にするべきだと訴える。
「それは、そうするべきだという規定になっています。」