着ていた制服を脱ぎ、脱いだ制服を畳んで教卓の上に置こうとする脇から、教師が教室へと投げ入れていく。
「おおおおお!」
 飛んできた衣服は早い者勝ちで生徒たちへのプレゼントになる。
 本来、美月の下着は、ゴーミンや名誉市民達に没収されている。
『着て良いんですか?』
 しかし、今朝制服の下にも下着を着用して良いと与えられたのだ。
『もちろん、登校するんだからな』
「懐かしいだろ?」
 体育教師が、その下着はかつて取り上げた美月の物だったと美月にだけ聞こえるように小声で呟く。
 バサッと音がして、その下着も生徒達に投げられていた。