「ぅぅぅ……」
 焦点は定まらず、体中精液塗れになった博世が分娩台に拘束されている。
 下腹部は既にポッコリと膨らみ、傍目にも妊娠していることがわかる。
「お前は初産だったな。」
 ゴーミンが博世の鼻に気付薬を嗅がせる。
「つっ!!」
 意識が戻ってくると同時に陣痛が始まり、博世の目の前でゴーミンの子供が次々と産み落とされていく。
「はぁああ!!!!」
 自分の腹から出てきた小さいゴーミンを見て美月の事を思う、ずっと一人で隠しながらこんな事をされていたのかと思うと涙が出た。
 陣痛の痛みとは別に、出産の楽さが宇宙の科学力を
「そうそう、お前は気が付いて無かったかもしれないが……今ピアスが動かなくなっていてだな、新しいものと交換できるんだ、喜べ」
 博世のピアスが真新しい物へと交換されていく。
「もう、逃げられないぜ、うちの天才科学者が開発したカオス理論に基づいた変動式プログラムによって、このピアスは簡単には取り外し出来なくなったのだ」
 子供達を眺めながら取り代えられていくピアスに、生活は変わらないのだなぁという何処か他人事のような事を博世は考えていた。