やはり、デーボス軍は生き残っていた。
「ちょっと調べてくる、もしかしたらシアンである優子にも手伝ってもらうかもしれないから……」
「行ってらっしゃい、大丈夫よ兄さん」
 最後の敵をまだ倒していない、そう聞いていたから……
「おじちゃんは勝よね」
「当然、無敵のキョウリュウブルーよ理香!」
 プルルルルル……
「はい」
「優子さんですか、弥生です」
 連絡して来てくれたのは、二代目キョウリュウバイオレットの弥生ちゃん。二代目になって女子に代わったのは優子と同じ。
「ちょっと心配事があるので、情報集めしますので……バックアップよろしくです」
「良いわよ、なんでも言って」
 ザザ……ザザ……
「整理券、今日の一番だ……これからの命令を遂行してくれ」
「え?」
 混戦なんてものは存在しない、つまりこれは乗っ取られたのだ。
「いいな!」
 そして、優子は理香が寝静まるのを待って行動した。
 箪笥の一番上からバイブを三本。
 アナルビーズを二本取り出す。
 それらを全部、自分で二つの穴に挿入した。
「く……これじゃ、歩けない」
 そして、玄関に用意しておいたと言われたレインコートを纏う。
「透明じゃない!」
 ビニール制のレインコートは全裸で歩いているよりは少しだけましという程度だった。
「く……」
 とはいえ、もう歩き出すしかなかった。