その日から何度となく男子生徒は美緒を犯す様になっていた。さらに数日立つと美緒自身でネット上にその日の出現場所を告知させるようになっていた。
 その揚げ句、ネットで目撃した赤の他人にまで犯されるようになっていた。
 そんなある日、生徒が唐突に言う。
「もうお前の身体に飽きたからさ、AVを撮影するよ」
『飽きた?』
 散々弄んでおいて、何を言い出すのか。
「ああ、真面目な夏目は知らないのか、AV」
 男子生徒は笑いながらAVの説明を始める。
「AVってのは、エロ本の動画版みたいなもんだ。」
 そう言って、彼がカバンからAVを取り出した。
「きゃ!!」
 裸の女性が卑猥な事をしているパッケージが並ぶ。
 一対多数は当たり前で公衆の面前での輪姦や、中には動物に犯されているものまであった。
 まさか、それを美緒がするというのだろうか……
「このAV会社の人にお願いしてある。」
「え?」
 話が大事になっている、会社の人って事は販売されるという事で、もしかしてヤバいやつなら警察に検挙されてお父さんの目にも止まるかもしれない。
 絶対にそんな事になってはならないのに……人を弄んでおいて飽きたからAVを撮影するって……怒りがどんどんと増していくのが美緒も止められない。
「来たみたいだぜ。」
 遠くからでもわかる銀色の体、異様な姿の怪人達がこっちに向かって来る。
『怪人!?』
 その姿を目撃した刹那、美緒は構えていた。
「おっと、変身はダメだ。」
 美緒が何をしようとしているのかわかった男子生徒は、今日までそうして来たように命令する。
「トッキュウチェンジ!」
 しかし、今日はそうならなかった。