「ん……ひっ」
 少女は意識がハッキリしてくると、横澤を見て怯える。
 とても自分でレイプして欲しいと言っていた少女と同一人物とは思えない。
『やっぱり……』
 首につけられたチョーカーを見て確信する。
「怯えなくても大丈夫だよ。」
 体をゆっくりと起こす少女に極力優しく話しかける。
「僕は君をレイプしに来たわけじゃないんだ。」
「……」
 目の前の少女はまだ怯えている。
『こういう時、つかさがいた方が上手くやれるんだろうけど……』
 この少女の正体が判明するまでは、ちょっと遠ざかっていてもらわないと困るという物だ。。
「僕は国際警察の横沢です。」
 備品管理課が名乗る機会は少ない為、多少気恥ずかしくもある。
「国際警察の権限において、実力を行使するね。」
 ポケットから国際警察の身分証を出して少女に見せる。
「国際……警察……?」
 少女は警察手帳を見て、やっと怯えるのをやめてくれた。
「ああ、安心して」
 彼女を検索する、何処かにヒットしてくれればやりやすいのだと思うのだ。