「あの……」
 少女は混乱しつつも安心したのか、立ち上がる。
「とりあえず、君を一旦保護させてもらうよ、こんな所にいたらいつまたレイプ魔がやって来るか分からないからね」
 横沢は着ていた白衣を少女にかける、ネットでレイプ魔を呼び集めたのは、彼女自身であるのだが、もちろん本意では無いだろうし。。
「ただ、君には公然猥褻や児童売春等の嫌疑もかけられているから、覚悟はしておいてね。」
 優しい口調で美緒にはそれらの嫌疑がかけられていることを伝える。
「う……」
 少女の目から涙が溢れ出す。
「ごめんなさい、お父さん……」
 浜辺を歩いて行く間、少女は父親に対する謝罪の言葉を口にしていた。
 国際警察に向かう車の中で、彼女の父親が地元の警察官である事を聞き出し、父親に迷惑をかけるのではと泣いていた事がわかる。
 ピピピ……
「ん?」
 端末を覗き込むと、そこにヒットした結果が表示されていた。
『トッキュウ3号、夏目美緒』