「ここに住むの? 綺麗な場所だねぇ?」
「カグラさん、ゴメンね……お互い家に戻りに難いからって」
 実家の側まで確認には行ってみたものの、何か入り組んでいくつも同じようなレストランまであり、何処に行けば自分の家なのか判別が出来なかった、1人暮らしを始めていたカグラが借りているマンションに3人で来たのだった。
「狭いから騒がない様にね、カグラ、カグラちゃん」
「「はい! カグラさん」」
 誰を呼んだか分からなくならない様に、呼び方も決めていた。
 ガチャリ……鍵を開けて室内に入る。
「さあ、どうぞ」