「じゃあ行って来ます、帰りは遅くなると思いますので、戸締りしてくださって構いませんよ」
 伊賀埼道場でのクリスマスのパーティの最中、大学からの呼び出し。
 行っても、きっと碌なことじゃないのは霞にも分かっている。
『今日はクリスマスのボランティアだから、サンタの格好で来てくれ』
 そんな連絡、霞を担当してる同級生二人からだ。
「いってらっしゃーーい」
 能天気に送ってくれる仲間に軽い殺意などを覚えながらも、通いなれた道を進むのだった。